自転車で逃走する男は、黒から青の服に着替えたとみられています。東京・赤坂で女性が刃物で刺された事件で、男の新たな足取りが分かってきました。
■刺した男「×印」書く
事件をひもとく、“直前の行動”が見えてきました。
ガラスに記された、大きなバツ印。その下に貼られていたポスターには、ボーカルやフルートなどの演奏者である、3人の女性の経歴が書かれています。この印が意味するところは…。
16日、東京・赤坂のライブハウスの前で女性が男に刺され重傷を負った事件。
通報
「黒い帽子の男に女性が刺された」
見えてきたのは、事件直前の刺したとみられる男の行動です。
少なくとも事件の2時間ほど前となる午前8時ごろ。現場に着き、入り口付近をうろついていたという男。事件50分ほど前に、持ってきたスプレーのようなものでポスターに「バツ印」を書いていたことが分かりました。
その後、被害者がライブに出演するため地下のライブハウスへ…ついてきた男に刺されたと見られます。
被害者である女性は、左のわき腹などを刺され重傷。現在も治療中です。
男はキャップにマスク姿で、女性は「分からなかった」という趣旨の話をしているという事です。男が再び外に出るまでの時間は、わずか30秒程度だったことも分かりました。
ライブに来た客
「お店に電話したところ、きょうはライブが中止になったと聞いた。女性が刺されたということで出演者の人が女性3人だった」
■男は黒→青の服着替えたか
事件後の行動も、分かったことがあります。
周辺の防犯カメラの映像。右側から現れた人物は、黒いキャップにマスク姿。自転車の前かごに大きなかばんが見えます。
事件後、現場から立ち去った男は用意していたとみられる自転車に乗り、一つ裏の通りを抜け、青山通りを左に曲がったとみられます。その後、青山方向に逃走したとみられます。
目撃した人
「曲がった所の真ん中ぐらいに自転車が置いてあって、飛び乗って走っていった。赤坂警察署の方に全速力で走っていった」
クラシックやジャズなどの生演奏が売りのライブハウス。警視庁は、女性やライブハウスにトラブルがあったという話はないとしています。
ただ、捜査関係者によると、靴跡を残さないようにするためでしょうか、靴をビニール袋のようなもので覆い、さらに、男は逃走中に黒っぽい上着から青っぽい上着に着替えていたことが新たに分かりました。
キャップやマスクをしていた男。どの段階かは分かっていませんが、黒い服から青い服に着替えるなどの計画性も見えます。目撃者は大柄だったと口をそろえます。
目撃した人
「年齢はわからないが、黒の服、ジーパン、黒い帽子、マスク。背丈は180センチくらい。細かった、中肉中背というより細い」
警視庁は、女性と男の間に面識があったかどうかなどを調べるとともに、殺人未遂の疑いで男の行方を追っています。







































