パレスチナを巡る会合 仏国連大使「国家承認は強いメッセージ」日本の決断は尊重する

パレスチナを巡る会合 仏国連大使「国家承認は強いメッセージ」日本の決断は尊重する

 パレスチナを巡る会合が国連総会に合わせて22日に開かれます。議長国フランスの国連大使がANNの単独取材に応じ、「国家承認は状況を変え得る強力なメッセージだ」と強調しました。

 22日にニューヨークの国連本部で開かれる会合はフランスとサウジアラビアが議長を務め、イスラエルとパレスチナがそれぞれ国家として共存して解決を目指す「二国家解決」に向けて各国の首脳らが議論します。

フランス ボナフォン国連大使
「ガザの現状はまさに悲劇です。会合の意義は実行可能で具体的かつ現実的な和平案を提示することで、過激派から主導権を奪うことです」

 これまでに、すでに140カ国以上がパレスチナを国家として承認していて、会合ではフランスなど新たに約10カ国が承認を表明する見通しです。

フランス ボナフォン国連大使
「これは極めて強いメッセージです。フランスや英国がパレスチナを承認したと聞けば、それがとても具体的なことだと分かる。外交において平和への原動力は、こうした決断と行動によって生み出されます」

 国家承認することによって反対するアメリカとの今後の中東和平に向けた協議を複雑化させるのではないかという懸念については「対話を重ねることが唯一の解決策だ」と話します。

フランス ボナフォン国連大使
「対話、対話、対話です。外交におけるキーワードは『対話』です。議論の際には問題の本質を深く掘り下げます。意見が一致しようがしまいが対話を続ける。これが外交です。合致点と相違点を議論し、段階的に解決策を見いだすのです」

 会合には日本から岩屋外務大臣が出席しますが、国家承認は見送る方針です。

フランス ボナフォン国連大使
「(Q.日本にどのような対応を期待しますか?)今後数日間で、そして会合の中で、約10カ国がパレスチナの国家承認を行う見込みです。これは重要な数であり、その大半は日本にとってパートナー、同盟国、友人です。我々は、日本が国家承認を検討することを望んでいますが、主権国家である日本の決断を尊重します」

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