与勝「チームを支える”選手兼マネージャー”」

めざせ甲子園、きょうは与勝高校です。中高一貫教育などで、高校以前からつながりのある選手が多く仲の良いチームにはもう一人のキャプテンともいえる影の立役者がいました。

去年の夏ベスト8の与勝。ネットの中では、白いユニフォームを着た1年生がバッティング練習を行っていました。置いたボールを打ってフォームを確認する「置きティー」、投手と同じ方向・正面からトスをする「正面ティー」。

今の上級生たちも1年生の時からこの練習を繰り返し、土台作りをしてきました。その上に筋力トレーニングを積み重ねてきたことで、攻撃に自信もついてきています。

与勝 浦崎直永(なおひさ)主将「自分のどこで打ったら強い打球が行くかというのを1年生の頃にやっていたので、そこは生きていると思う。外野の頭を越えなかった打球が越えたり、つまった打球でも内野の頭を越える打球が増えてきた。」

めざせ甲子園!与勝「チームを支える”選手兼マネージャー”」

夏に向けて手応えも感じてきている与勝ナインがグラウンドでキャッチボールをしている時、ベンチで何やら一生懸命ホワイトボードに書き込んでいる選手の姿がありました。

Q.今何をしているんですか。与勝 池保駿介選手「練習メニューをまとめている。」

池保駿介くん。役職は「選手兼マネージャー」です。池保くんの提案で使い始めたホワイトボードには、はっきりとした見やすい字で練習メニューとそれぞれの練習の「意図」が簡潔に書かれています。

与勝 池保駿介選手「長くだらだらやるのが嫌なので、決められたメニューを全員が理解してパッとできるようにした。」

選手たちが集合すると、そのホワイトボードを持って、キャプテンの隣で、練習の意図を説明します。

与勝 池保駿介選手「おれが思ったのは外野は間のフライをやりたいなと思っていて、内野は夏の大会までに取れるアウト取りたい、ゲッツーだったり。簡単な送球エラーしたり特にファーストもショートバウンド(取れるようにしたい)それを徹底したい。他に何かある?」

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集合が解けると、池保君の手には今度はノックバットが。去年の夏までは、他の部員と同じく練習に励んでいたため、実際にプレーができることや、仲間に客観的なアドバイスを送るなど、選手としての経験を生かせるのが池保君の強みです。

与勝 浦崎直永主将「もう1人キャプテンがいるような感じで、どうしても自分は試合に出ているので外から見て、ここが足りないとか。一緒にメニューを考える中で自分が気が付かなったことを池保が気づいてくれるのでとてもありがたい。」

与勝 髙宮城理恩選手「(中学からの親友)元々あまり元気出してやるタイプじゃなかったけど、マネージャーになってベンチから一番声出して、そういうところは良いな思う。」

池保くんがマネージャーの仕事に興味を持ったのは、2年生の夏、メンバーから外れてサポートに回った時の経験がきっかけでした。

与勝 池保駿介選手「その時に自分はサポートをしている時の方が生き生きしているというか、自分のやりがいがあったので、サポートに回る方が自分のためにチームのためになるんじゃないかと思って監督に相談した。」

プレーヤーとしても力がなかったわけではありませんが、それでもマネージャーとしてチームを支える側に回ることを決断したといいます。

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与勝 仲宗根寛史監督「最初はマネージャーの仕事をするのは早いかなということで、選手でもうちょっと頑張ってみないかと話はしていたけど、本人の決意が固くて。」

与勝 池保駿介選手「親と話をしたときに少しでも「選手やっておけばよかった」と悔いが残るならやらない方が良いと言われたので、そこはしっかりけじめをつけてマネージャーやるならサポートすると決めたならチームのために頑張ると。」

その決意には、マネージャーとしてのやりがいはもちろん、チームや仲間への思いがありました。

与勝 池保駿介選手「地元から集まっているので強いと思う。元々知り合いだったりするので最初から顔見知りの人も何人もいるし。」

与勝高校は与勝緑ヶ丘中学校との中高一貫教育を始め、そのほとんどが地元から集まってきた選手たちです。高校3年間だけに留まらないつながりがあるからこそ池保君のサポートにもより気持ちが入っています!

与勝 池保駿介選手「自分がサポートしているメンバーが試合で結果を出してくれると自分もうれしくなるし、選手をやっていた時も自分がヒットを打った時のうれしさもあったけど、それとはまた別のうれしさというかチームが勝てたら一番うれしい。自分は悔いのないように野球人生を終わりたいと思っているので、全員で練習してきたことを一戦一戦できるようにそれで勝てるようにしていきたい。」

めざせ甲子園!与勝「チームを支える”選手兼マネージャー”」

グラウンドでチームを引っ張る選手も、その陰でチームを支え続ける仲間も一体となって。どこにも負けないつながりで、夏へ挑みます。

与勝 髙宮城理恩選手「チーム一丸となって、去年ベスト8で終わったのでその上に行けるように頑張りたい。」

与勝 浦崎直永主将「ベスト4を目指して、最後は3年生17人で楽しく終わることが目標なので、楽しく終わるためにあと2週間練習して頑張りたい。」

「絶対勝つぞ!」

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