早くも東京にインフルエンザの流行を示す警報が出されました。なぜ、これほど早く流行はきたのか、そしてピークはいつなのか。専門家に聞きました。
■インフルエンザ 流行なぜ早い?
院長
「インフルエンザA型が陽性です」
患者
「陽性?」
院長
「インフルエンザA型」
早くもインフルエンザシーズンに。都内のクリニックには続々と患者が訪れています。
厚生労働省が発表した9日までの1週間に全国で報告されたインフルエンザの患者数は一つの医療機関あたり21.82人。前の週の約1.5倍で、12週連続で増え続けています。
宮城県や埼玉県など5県で警報レベルになったほか、東京都でも警報基準を超えました。
「いとう王子神谷内科外科クリニック」では、5日前から急激にインフルエンザの患者が増えたといいます。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「圧倒的に早い。明らかにいつもの年と比べて前倒しの季節外れの大流行」
なぜ、今年はこんなに早くインフルエンザが流行したのでしょうか。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「乾燥と気温の問題があると思う。ウイルスの型が香港A型、感染が広がりやすい型」
さらに、多くの人がワクチンを打つ前に流行が始まったことで一気に拡大したとみられます。
70代の人
「3日前に予防接種をしたが、病院の中がインフルエンザで熱とかせきでいっぱいだった」
6歳の人
「(Q.注射は得意?)ここらへん痛い。呼ばれる前にドキドキする」
■“痛くない”ワクチン&検査も
予防も検査も「痛い」思いをするインフルエンザ。しかし、そのイメージは変わりつつあります。今、広がりつつある「痛くない」インフルエンザワクチン。どんなものなのでしょうか。
この日、インフルエンザワクチンを受けにやってきた小学生。
母親
「注射が苦手なので」
院長
「痛いよりは痛くない方がいい、当然」
そこで取り出したのは「痛くないワクチン」。すると、なんと鼻にスプレーします。
院長
「反対側の鼻にいきます。OK、これだけ。痛くなかった?」
息子
「痛くない」
2023年に認可された鼻にスプレーするインフルエンザワクチン「フルミスト点鼻液」。2歳から18歳までが使用できます。2回接種が推奨されている注射と違い、1回の使用で済みます。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「子どもが泣かない、嫌がらない。嫌がる子を捕まえ、押さえて打つ昔の風物詩はほとんどなくなった」
痛いのは注射だけではありません。鼻に綿棒を入れる抗原検査が苦手な人も。そこで「痛みが少ない検査」、小型のカメラで喉の奥を撮影します。
池袋東口まめクリニック 横瀬勇輝院長
「成人でも鼻の検査が苦手と抵抗が強い人もいて、撮った画像がPCに転送され、問診情報と撮影画像から判定できる。苦痛は一般的に少ないと考えられる」
これは撮影した喉の画像などをもとにAI(人工知能)がインフルエンザかどうかを判定するもので、十数秒で結果が分かるため、待ち時間が少ないことも患者の負担を減らします。
池袋東口まめクリニック 横瀬勇輝院長
「このプチプチとしたイクラのようなものが出ていて、インフルエンザの人に特長といわれる喉の所見」
「池袋東口まめクリニック」では、抗原検査とAIでの検査どちらも受けることができます。
池袋東口まめクリニック 横瀬勇輝院長
「これからこういったAI検査機器、広がっていくと思う」
■インフル流行 ピークはいつ?
厚労省はインフルエンザの感染が拡大しないように、うがいや手洗いなどを呼び掛けています。
気になるのは流行のピークはいつまでなのかということ…。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「これだけ急激に増えると、減る反動も早い可能性もある。ただ一回減った後に、1月に寒いシーズンがあるから、もうひと山、一度減った後にまた増える」







































