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名護市の住宅で女性の遺体が見つかった事件で、警察はきのう行方を追っていた交際相手の61歳の男を死体遺棄の疑いで逮捕しました。男は事件後に県外に逃走していた大阪で確保されていました。

逮捕されたのは、名護市に住むタクシー乗務員の関一弘容疑者(61)です。警察によりますと、関容疑者は今月21日午前0時から翌日の午後7時ごろまでの間に、同棲していた飲食店従業員・古波千草さん(51)の遺体を自宅に遺棄した疑いが持たれています。

事件後、関容疑者は県外に移動していて、きのう正午前に大阪府警の警察官が府内の駅で容疑者を発見して、任意同行を求め警察署で逮捕しました。警察の調べに対して関容疑者は容疑を認めているということです。警察は、古波さんが死亡した経緯など詳しい状況を調べています。

ここからは取材を続けている濱元記者です。逮捕された男が逃げていた死体遺棄事件ですが、そもそもどういった事件だったのですか?

今月23日に発覚した死体遺棄事件を、これまでの警察や関係者などへの取材をもとに時系列で振り返ります。

記者解説 名護死体遺棄事件

発端は今月22日の午後7時ごろ関容疑者が知人へ「警察と一緒に自分の部屋に行ってほしい」と電話をしたことです。その際関容疑者は部屋に「遺体がある」ことをほのめかしています。知人から通報を受けた警察官が部屋を確認すると、古波千草(こなみ・ちぐさ)さんが仰向けで倒れているのが発見され、午後9時すぎに死亡が確認されます。外傷は確認されていません。

関容疑者は現場を離れるときに自分の車を使用していましたが、翌23日に東村で乗り捨てられていた車両を県警が捜査しているのが確認されています。

付近の人に話を聞くと22日の午前8時ごろに車が壊れたのでタクシーを呼んでほしいと訪ねてきた関容疑者を大宜味村まで車で送ったという証言がありました。

付近の住民インタビュー「車が壊れて困っているからタクシーを呼んでくれないかなという話で(訪ねてきた)」「自分が携帯壊れているというからじゃあタクシー呼ぼうねと言って」「連絡を取ったら40分~45分くらいかかるといったものだからそれ以上待てないから(と言われて)じゃあちょうど日曜日の朝だから、父ちゃんじゃあ連れていけと言って(送った)」「明るくてジョークを言う人だった」

関容疑者はその後 タクシーなどで那覇空港に向かい、知人に電話したときにはすでに県外にいたとみられています。そしてきのう正午前に大阪府内の駅で電車から降りたところを発見され、逮捕されました。警察の調べに対しては死体遺棄の容疑を認めているということです。

亡くなった古波さんと関容疑者の関係はどうだったのでしょうか?

記者解説 名護死体遺棄事件

ふたりを知る友人や会社関係者などに取材をしても、ふたりについてや関容疑者に関するトラブルの話は一切出てきませんでした。

関容疑者は半年ほど前に名護市に来て働き始めていて、ふたりは数カ月前から交際していたということです。関容疑者は「来月には県外の家族に古波さんを会わせる」「結婚式を挙げる」などと周りに話していて、とても仲がよかった印象だったといいます。

今回の事件で亡くなった小波さんの死因について公表されていないのはなぜなのでしょうか?また、関容疑者は死体遺棄の犯行を認める供述はしているようですが、ほかに具体的な話はあるのでしょうか?

警察はQABの取材に対して、古波さんの司法解剖の結果や容疑者が逃げた理由について「捜査に支障がある」として明らかにしていません。明日にも容疑者は那覇地検に身柄が送られる見込みですが、今回の事件のこの部分が最大のポイントになるとみられていて、今後動機や女性が亡くなった経緯など全容解明に向けて慎重な捜査が行われると思われます。

記者解説 名護死体遺棄事件