5月、8月に続いて2023年で3度目です。北朝鮮が「人工衛星」と称する事実上の弾道ミサイルの打ち上げを通告したことを受け沖縄県の上空を通過する可能性があることから県が警戒を強めています。
海上保安庁によりますと北朝鮮は11月22日午前0時から11月1日午前0時までに「人工衛星」を打ち上げると通告しました。
朝鮮半島の南西2カ所とフィリピンの東側の1カ所に落下が予想されているため落下物に注意するよう船舶に呼びかけています。
岸田総理「人工衛星の打ち上げを目的とするとしても、弾道ミサイル技術を使用するということであるならばこれは一連の国連安保理決議違反であります」
岸田総理は「既に不測の事態に備えて自衛隊のイージス艦や沖縄へのPAC3部隊は必要な体制を構築している」としています。そのうえで関係国と協力しながら打ち上げの中止を求めることなどを指示しているということです。
宮古島にある自衛隊の駐屯地では基地の中に展開されている迎撃ミサイル「PAC3」を点検するような動きがありました。
また、沖縄県は北朝鮮による人工衛星の打ち上げ通告を受け11月21日朝に玉城知事を本部長とする対策本部を立ち上げて関係機関と連携して情報収集にあたり不測の事態に備えるよう各部局に指示が出されています。
玉城知事「防災無線やテレビ・ラジオ等で県内に落下が予想されると放送された場合には、安全のため屋内へ避難してください」
玉城知事は県民に安全の確保を呼びかけたほか人工衛星が打ち上げられた場合には、Jアラートなどからの情報を速やかに提供するとしました。
北朝鮮の人工衛星と称する事実上の弾道ミサイルの発射に対応するため県内では4月から半年以上に渡って石垣島、宮古島、与那国島に自衛隊のPAC3部隊が配備され続けています。
北朝鮮による打ち上げの通報は2023年に入って3度目でこれまで5月と8月に「人工衛星」と称する事実上の弾道ミサイルが通告期間の初日に打ち上げられていていずれも失敗していました。