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玉城知事の初訪米 求められる「戦略」とは

外国特派員協会でも知事は今度の訪米で何を具体的に訴えるのか質問がありました。今回の知事初訪米について、「戦略」が求められるのだと指摘する専門家に話しをうかがいました。

野添文彬准教授「当選されて直後であるという力はあるわけですよね、政治的求心力が今玉城知事は持っているわけですから、それをバックにして沖縄の声をそのままストレートに伝える」「民主主義を損ねてまで、基地を造ろうとするのかという問題性は、ワシントンであれNYであれ強いメッセージとして受け止められるんじゃないかなと思います」

今年3月、翁長知事とともにワシントンDCでのシンポジウムに登壇した沖縄国際大学の野添文彬准教授。玉城知事が今回ニューヨークを訪ねることに注目しています。

ニューヨークでは、現地の大手新聞が、玉城知事の当選翌日に、こんな社説を掲載。「日米が妥協するときだ」辺野古新基地に反対する知事が再び選ばれたことを受け、新基地建設の見直しを促したのです。野添准教授は、こうしたリベラルな風土に、玉城知事の主張はマッチするとみています。

一方で、前回の訪米の経験も踏まえ、玉城知事にこんなアドバイスを贈ります。

野添文彬准教授「もちろん沖縄の歴史というのはとても大事なことで、それについて理解を求めるのも当然大事なんですけど、アメリカに行ってそういう話をしても特にワシントンの人々というのは歴史よりも戦略、そういう思考の持ち主であるのでですね、そういうなかで翁長さんのお話というのはなかなか理解されなかったのかなという印象は残念ながら持ちましたね」「やはり伝える相手に合わせたような話し方をしなければいけないのかなというのは一つ思ったことですね。」

リベラルなニューヨークに対し、ワシントンは「戦略の街」だと言います。玉城知事には、これからの沖縄がどうしたいのか、整然と語ることが求められます。

野添文彬准教授「こうやって辺野古に工事が進む中であえて玉城知事を選んだっていう、そういう経緯があるわけですので、さらにその工事を進めていったときに、沖縄の怒りがかなり深刻なものになって、日米同盟を本当に揺るがすような事態になってしまいますよという、そういうことを伝える、そういうある意味で最後のチャンスになるかもしれない」