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県内企業の様々な挑戦をお伝えするQビズ。今日は、沖縄発のゴルフブランドを立ち上げた企業の取り組みについてお伝えします。

Qビズ 沖縄発 ゴルフ用品の魅力

ゴルフ場のフロント置かれた、一際目をひく、こちらの商品。沖縄らしいデザインの、可愛らしい模様が並びます。

駒木根さん「こちらが紅型やミンサー織りで作った、ティーチのボールマーカーです」

Qビズ 沖縄発 ゴルフ用品の魅力

今日ご紹介するのは、沖縄発のゴルフブランド「Tee-chi(ティーチ)」。沖縄の伝統工芸と沖縄の天然素材から生まれた商品に、今、全国から注目が集まっています。

那覇市小禄にあるキューカンパニー。もともとは、海外のゴルフブランドの代理店でしたが、3年前に沖縄ブランド「ティーチ」を立ち上げました。

Qビズ 沖縄発 ゴルフ用品の魅力

キューカンパニー・駒木根社長「使っている紅型やミンサー織りはどれも手仕事で、世界に一つしかないという一点もの、という意味を込めて、ティーチという名前をつけました。」

ブランドの可愛いキャラクターはヤンバルクイナ。

駒木根社長「ゴルフというのは飛ばしが命のスポーツなんですけれど、飛ばないけど走るよ、という愛らしいイメージのキャラクター」

そんな、ティーチの商品のうち、もっとも人気が高いのは紅型やミンサー織り、首里織りで作られたボールマーカー。主に県内のゴルフ場やホテルで販売されています。

Qビズ 沖縄発 ゴルフ用品の魅力

琉球ゴルフ倶楽部・立津支配人「県外のお客様がお土産で買っていくのが多いです。県内の方も、県外に行くときにちょっとお土産で持って行こうかなということで、買われて行く方もいらっしゃいます」

駒木根社長「紅型ですとかミンサー織りですとか、こんなに美しくって、色鮮やかな伝統工芸がある場所っていうのも、なかなかないと思ってたんですね。で、そちらをどうにかゴルフのグッズですとか、ウェアに取り入れることができないかなっていうのを考え始めたのがきっかけでした」

そんな、沖縄の伝統工芸を贅沢に取り入れたのが、こちらのゴルフバッグ。

Qビズ 沖縄発 ゴルフ用品の魅力

こちらは、華やかな紅型をあしらったデザイン。県内の紅型作家による手作りで、同じ模様は世界に一つしかありません。一方、沖縄の青い海と空を思わせる、涼しげなミンサー織りのデザイン。いずれも撥水加工や汚れ防止加工を施していて、実用性の高さもアピールしています。

また、ティーチでは今、沖縄のデザインだけでなく、沖縄の天然素材を生かした商品開発にも力を入れています。

駒木根社長「こちらはサンゴファイバーという繊維で、沖縄の風化造礁サンゴというものをパウダーにして練りこんでいます」

Qビズ 沖縄発 ゴルフ用品の魅力

風化したサンゴを繊維に練り込むことで、高いUVカット効果や保湿効果が得られ、その効果は洗濯を繰り返しても落ちないといいます。

こちらの商品、今年の春からは全国各地の三越伊勢丹でも取り扱いが始まっていて、人気が高まっています。

駒木根社長「ゴルフ王国・沖縄っていうような位置付けになっていますので、そちらの沖縄×ゴルフ、沖縄×スポーツ、ていうところで、何か色々商品展開をしていきたい」

スポーツ用品に生まれ変わった沖縄の伝統工芸と天然素材。世界中のスポーツシーンで目にする日も、近いかもしれません。

さて、沖縄発のゴルフブランドの取材にあたった実近記者です。実近さん、紅型のゴルフバッグとか、あのボールマーカーも、すごくいいですね。

実近記者「なかなか、これまでになかった商品ですね。『沖縄にゴルフに来て、沖縄らしいお土産がほしい』『県内で開かれるゴルフの大会の参加賞や景品として何かほしい』というニーズに答えた商品です」

ゴルフをするために沖縄に来る観光客も多いですから、それこそ「儲かる観光」につながるアイデアですよね。

実近記者「ちょっとこちらご覧いただきたいのですが、沖縄のスポーツ産業の市場規模についての調査結果なんですが、(1)スタジアムやアリーナなどの売上げ、(2)ゴルフをしに来たり、マラソンをしに来るスポーツツーリズムの市場規模、(3)それから、スポーツ店の売上げや今回のようなスポーツに関連するメーカーの売上げなど、スポーツ用品の市場規模を合わせると、なんとおよそ770億円に上がります」

Qビズ 沖縄発 ゴルフ用品の魅力

すごい規模ですね。

実近記者「でも国は、これを2025年には3倍に増やすことを、実は目標に掲げているんです」

ということは2000億円以上ですよね。沖縄全体の産業からみても、非常に大きなウェイトを占めてくるんじゃないですか。

実近記者「観光、ITに次ぐ、第3の大型産業にもなることも期待されています。ぜひ、こうした沖縄×スポーツのものづくり、という分野でティーチさんに次ぐような、新しいプレイヤーが、どんどんできてほしいです」

これまで沖縄では、どちらかと言うと「スポーツをすること」あるいは「見ること」だけが産業になっていたということですね。

実近記者「『する』『みる』だけでなく現地の沖縄で、より魅力的なものを『購買する』活動を増やしていけるかが問われているとも言えます」