2018年4月19日 18時35分

解説 「名義貸し」被害の構図

大学生など20代の若者を中心にたくさんの被害が出た「名義貸し」のニュースです。ここからは、石橋記者にも加わってもらいます。まずは、名義貸しの被害の構図をおさらいします。

解説 「名義貸し」被害の構図

石橋記者「名義貸しというのは首謀者が『借金の返済を肩代わりするので、消費者金融から借りたお金を預けてくれれば報酬をあげる』という話を相手に持ちかけます。話を信じて借り入れし、現金やキャッシングカードを首謀者に手渡すと、借り入れした金額のおよそ10分の1の報酬が入ります。しかし、肩代わりすると言っていた返済が滞り、多額の借金が残ってしまったところで、だまされたことに気づくというものなんです」

被害が広がった背景は?

石橋記者「友人にこの話を紹介すれば、紹介料という報酬もあるという誘い文句もあったために被害が拡大してしまいました。知っている人の紹介は断りづらいといった心理的な要素も拍車をかけてしまったようです」

どれくらいの被害になっているのでしょうか?

解説 「名義貸し」被害の構図

石橋記者「わかっているだけで600人以上が被害にあっていて、集めた金額は4億2000万円にのぼるとみられています。集めた金の一部を返済にあててるなど自転車操業をしていたため、途中で資金繰りが困難になり、首謀者は破産の手続きを進めていました。そこで、18日、被害者を集めた非公開の説明会が開かれました。QABでは、説明会の内容を記録した音声を入手することができました」

解説 「名義貸し」被害の構図

首謀者の謝罪(ICレコーダーの音声より)「破産の申し立てをしたことで、借金を押し付けるようなことをしてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいで、(借金を)代わることができず、お詫びの言葉など見当たりません。債権者のみなさまには私が返す約束をし、借りてきていただいたお金を貸してくださり、私の安易な考えでそれを裏切ることになってしまったことを、深く申し訳ないです」

きのう、被害者やその親族などを対象した説明会が非公開で開かれ、1時間半の説明会の冒頭で名義貸しの首謀者の男が述べた謝罪の言葉です。

弁護士(破産管財人)「その金がどこにどう流れて今どうなっているのか調査して報告するのが仕事だと思って3か月間調査しました」

解説 「名義貸し」被害の構図

管財人の弁護士の説明では、首謀者の男が名義貸しを始めたのは2013年の夏で、そこから4年にわたって、600人以上から4億2000万円を集めていました。男は事業への投資をうたって勧誘していましたが事業の実態はなく、使途不明金が1億円近くあることも判明しました。

男は「全部使った」と説明しているようですが、管財人は「金の収支に整合性がつかず、隠し口座がないか調査する」と報告していました。質疑応答の場面では参加者から厳しい意見が飛び交いました。

質疑応答「どういう気持ちですかね、だました方は心痛くないですか?」「絶対に許せない、みんな同じ気持ちだと思う。あなたも息子がいる。一生、2度とそういうことはしないでください」

説明会は1時間半にわたって行われましたが首謀者の男が口を開いたのは、冒頭の謝罪、2分間だけでした。

被害者の母親「本人はいけしゃあしゃあと座ってて『謝ることしか今の自分にはできない』それではちょっと…」

参加者「謝る気があるなら前を向いて謝るとかすれば。納得はしないですけど、そういうのもなかったので全然納得できてないです」

参加者「自分だけじゃないんで。被害に遭った人たちに1人ずつ謝ってほしいっていうのはあるんですけど…」

最初からだます目的だったのか…動機はまだわかっていません。次回の説明会は7月に開かれます。

全容解明のためには、警察の介入が必要で、そのためには1人でも多くの被害者が届け出る必要があります。

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