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東京オリンピック・パラリンピックで活躍することを目指す県内アスリートを紹介する2020の主役たちです。

さて、金城さん、このボール見たことありますか(美優、触れながらリアクション)このボールを使って行うスポーツが「ボッチャ」です。

リオパラリンピックで日本が初めてメダルを獲得したことで今注目が高まっているんですが県内からこの競技で東京の舞台を目指すのが金城歩未さんです。その努力の裏には母の存在がありました。

2020の主役たち ”ボッチャ”にかける母娘の絆

車いすのサイドに貼られた「全力投球」のステッカー。練習の1球1球に熱を込める、金城歩未さん。

沖縄ボッチャクラブに所属し練習中はピリッと引き締まった表情を見せていますが練習の合間などは、終始笑顔が絶えず周りを和ます明るい性格です。

藤井コーチ「たくさん笑ってくれますね、気を使っているのか本気で笑っているのかでも本当によく笑ってくれます」

生後8カ月で脳性麻痺があることがわかった金城さん。それでも体を動かすことが好きで、そんな時に出会ったのが、ボッチャでした。

金城歩未選手「(自分が)できる範囲で競技ができたので、ボッチャをやりました」

中学3年のころから本格的にボッチャに打ち込むとその持ち前の運動能力の高さを発揮。おととしの日本選手権で3位、さらに去年カナダで行われたワールドオープンでは銀メダル獲得と活躍。2年連続で日本ボッチャ協会から強化指定選手(育成枠)に選ばれるなど今、ボッチャ界、期待の星となっています

2020の主役たち ”ボッチャ”にかける母娘の絆

ところで金城さんも打ち込むこの「ボッチャ」というスポーツ、みなさんご存じでしょうか?

ボッチャは障害のある人のためにヨーロッパで考案されたスポーツで目標となる白のジャックボールに赤・青のボールを6球ずつ投げ、いかに近づけるかを競います。

2020の主役たち ”ボッチャ”にかける母娘の絆

図のような場合だと、一番近い青のボールよりも赤のボールが2つジャックボールに近いため赤に2点が入ります

金城さんの強さについて、指導する藤井コーチは。

藤井コーチ「日ごろの練習の成果もあると思うんですが本番で本当に勝負強いというのがあります。土壇場での強さというのは、僕たちも見ていて頼もしいなと思っています」

金城さんは今、さらなる上を目指し学生生活の傍ら、週4日練習に励んでいます。ここまでボッチャに打ち込める背景には心の支えとなっている存在がいました。

クラブでの全体練習以外の日は自主練習に取組む金城さん。そのサポートをするのは、母の光子さんです。

日常生活でのサポートや学校への送迎だけでなくこうして練習にも同行し準備から練習の手伝い、片付けに至るまで、歩未さんを支えています。

2020の主役たち ”ボッチャ”にかける母娘の絆

母・光子さん「(歩未が)スポーツが好きだから何かをさせてあげたいというのはあったんですよ。その中でやりたいというスポーツを見つけた時は、できるんだったら私もさせてあげたいなと、普通の学生と同じような体験をさせてあげたいというのはあったので、私が送迎して、練習に付くくらいだったら別に」

時間を割くことも惜しまず、娘に優しく寄り添う光子さんには、ささやかな夢がありました。

母・光子さん「私がよく冗談で言うのは、ありがとうは良いから、お母さんをパラリンピックに連れて行って、そこはそこでプレッシャーになっても困るので冗談ながら、半分以上は冗談で連れて行ってねって」

歩未さん「やりたいことにほとんど付き合ってもらっているのでパラリンピックに出て、メダルを獲って恩返しをしたいと思っています」

母・光子さん「(Qこういうふうに聞いたのは、初めてですか?)嬉しいです」

2020の主役たち ”ボッチャ”にかける母娘の絆

母・光子さん「体に気を付けて、頑張れるところまで頑張って、夢をつかみ取ってほしいと思います」

ボッチャ界の期待の星、金城歩未さん沖縄の、そして、母の期待を胸に2020年、日の丸を背負って、夢の舞台に立つ日を目指します。

金城歩未さん「東京パラリンピックに出場してメダルを獲得できるように頑張りたいです」