2016年6月14日 18時35分

Q+リポート 世界に通用する若者を沖縄から

県内の学生をシリコンバレーに派遣して、世界の最先端の企業や人と交流させる人材育成プログラムRyukyufrogsが今年も動き出しています。すでに卒業生からは企業家や、様々な学生が生まれています。そんな8期目を迎えた、Ryukyufrogsの今を取材しました。

浦添市で開かれたRyukyufrogs説明会。小学生から大学生まで、およそ80人が集まりました。

参加者「よろしくお願いします」

ほとんどは、この日初めて出会う若者ばかり。

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短い説明の後、早速行われたのは、グループワーク。課題は「ITを使った新しいビジネス」を考えること。

参加者「何がいいかっていうのをとりあえず一人づつ考えてみて、2分か3分くらい、バーと思っていることを書いてみて。」

参加者「農業とサービスで考えよう」

制限時間は1時間。グループごとに様々なアイデアが次々と上がってきます。

参加者「現地の言葉がしゃべれる人としゃべれない人のマッチングしましょうっていう話でしょ。で、その時にお金が発生するんだよね。」

Ryukyufrogsのキーワードは「アントレプレナーシップ」

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比屋根理事長「起業家(アントレプレナー)だけでなくて、起業でなくてもいろんな分野に行って、その分野をイノベーティブにしていく。そういう人材を作っていきたいということですね。」

2007年に誕生したこのプロジェクト。

毎年、県内の学生の中から10人を選抜し、10日間のアメリカのシリコンバレーでの研修を中心に、半年間の人材育成プログラムを行います。

シリコンバレーでは、世界を代表するIT企業を訪問し、起業家などから直接話を聞きます。帰国後は、ビジネスモデルを自分たちで生み出し、12月、最終プレゼンテーションを行います。

当初から民間企業からの協賛金で運営されていて、研修費用は無料。今年は初めて宮古島市と石垣市でも説明会が開かれました。

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比屋根理事長「シリコンバレーで世界を変えようと思っている熱い大人に直接会ってもらいたいなと、会うと自然に人間って、かっこいいとか、思いますよね。私もできるんだって思ってもらいたい」

研修を終えた参加者は「すごく刺激的でした」

プログラムは今年で8期目。これまでに53人が巣立っています。

大手電機メーカー主催の経営者セミナー。パネリストの中に制服姿の高校生の姿がありました。

代表取締役CEO仲田洋子さん「仲田洋子と申します。昭和薬科大学付属高校の2年生で14、去年高校一年生の5月にカッシーニ株式会社を立ち上げました。」

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カッシーニ株式会社、代表取締役CEO仲田洋子さん

若者向けのインターネットサイトの運営や、県内の中高生向けにビジネスを行う企業のコンサルティングなどを行っています。

仲田さんは中学3年生の時にRyukyufrogsに参加しました。

代表取締役CEO仲田洋子さん「シリコンバレーってすごくイケイケのすごい人ばかり集まってるみたいな、イメージがあったんですけど、自分も頑張ったらここまでいけるかもしれない、っていう感じだったんですね。で、そこで、自分でも何かできるかもしれないとか、世界に対して何かできるかもしれないっていう思いを抱けたのがすごくシリコンバレーの収穫でした。」

こちらにも、Ryukyufrogsに参加して、大きく変わった学生がいます。

豊永一心さん。

高校に入学してから、学校以外の時間は、ほとんどアルバイトで費やしていました。

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豊永一心さん「自分の家が貧困層であるってこともあるので、やはり親に少しでも楽させてあげたりとか、自分の学費の分だったりとか。」

去年、高校2年の時にRyukyufrogsに参加しました。

豊永一心さん 「どんどんどんどん、自分に自信がついてくるんですよね」

シリコンバレーでの研修で、人生で初めて、自分のやりたいことが見えてきました。

豊永一心さん「ターニングポイントでしたね。この半年間、もう今まで17年生きてきて、一番濃い時間でした。」

研修を終え、豊永さんは、今月末からフィリピンに半年間留学することを決めました。留学に必要な資金は、クラウドファンディングで集めました。

将来は、ITを使って、貧困世帯の子供たちの情報格差をなくすサービスを開発したいと話します。

比屋根理事長「沖縄の自立経済を実現するのは、人だと思うんですね。そういう子たちが、沖縄の課題、世界の課題を解決する事実をこれから積み上げていきたい」

8期目を迎えたRyukyufrogs。今年はどんなドラマが生まれるのか、今年のメンバーは、今週末に、最終選抜されます。

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これからは取材にあたった実近記者に聞きます。実近さん、学生、すごく変わっているようですね。

そうですね、取材をしててどの学生も言っていたのが、県内にはなかなかこういう環境がなくて、とても新鮮だという感想でした。

ちょっとこちらをご覧ください。

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こちらは、県内の高卒、大卒者の就職内定率の推移ですが、景気が上向いていることなどから、内定率は年々改善されています。

最近は、就職市場は学生側の売り手市場と言われてますよね。

そうですね、求人の数も増えていて、別の言い方をすると就職しやすい環境にあるといえます。

ただ一方で、こちらは、就職した学生が3年以内に離職する割合を示したグラフですが、県内の場合、高卒だと半分以上、大卒でも4割以上の学生が離職しています。

すごく多いですね。就職してもすぐに辞めてしまうということですね。

そうですね、ここではやはり一つに、学生がしっかりとした仕事のイメージやその後の、いわゆるキャリアプランができていない可能性があります。

Ryukyufrogsでは、自分たちでビジネスを作っていく体験を通して、こうした職業観や、仕事に対する意識を高めようとしています。

起業家精神、アントレプレナーシップという言葉がありましたが、起業するような気持ちでビジネスを考える、大変そうですが、楽しそうでしたね。

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