※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

Qプラスリポートです。ここ数年で、中国などからクルーズ船で訪れる観光客が、急増しています。2016年はなんと、およそ400回も寄港を予定しています。それだけ経済効果も期待されるのですが、一方で課題もあります。久田記者のリポートです。

15-12-28-009

圧倒的な購買力で注目を集める、クルーズ船の観光客。2015年7月末には那覇港に3隻が同時に入港したほか使用される船も巨大になっています。ただ、それに伴って新たな課題も生まれています。

現場で久田記者は「きょうも、全長348mの巨大なクルーズ船が那覇港に入っています。あちらは本来貨物船が利用するエリアです。しかし船の巨大さゆえに、クルーズ船専用のバースに入港できないんです。旅客船バースには代わりに、海上保安庁の船が停泊しています」とリポートしました。

貨物専用エリアを大勢の観光客が使用すると、危険が伴うため、那覇港の管理者は、安全に港の外に誘導するシャトルバスを確保しています。那覇港管理組合の金城勤常勤副管理者は「それでも経済効果を考えた場合は、県にとっていいだろうという判断で、受け入れております」と話します。

那覇港の管理者は、安全に配慮しながら受け入れを続けていますが、船の接岸料よりもバスを手配する費用のほうが上回ってしまい、2016年度は、その負担を船側に依頼することにしています。那覇港管理組合の金城勤常勤副管理者は「やはり船社に負担をかけるのは忍びないですよね。それで観光部局などが一緒に連携して、貨物バースで受け入れるんであれば、安全対策も、観光部局は一緒になってやってほしい」と話しました。

急激な需要の高まりに対応しきれない面もありますが危険を伴うエリアで観光客を降ろし、安全対策費用をも旅行者側に負担させる体制は、観光立県のあるべき姿と言えるのでしょうか。

急増に追いつけない中、クルーズ船の寄港が集中しているのが原因の一つなんですが、県は世界を相手にした、観光立県を目指すとしているわけですから、抜本的な解決に力を入れなければなりません。