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ここからは取材にあたっている野島記者です。とうとう国と県との争いが法廷に移るということですが今回、国が提訴したポイントを教えてもらえますか?

野島記者「はい。国側はきょう提出した訴状の中で、訴えに踏み切った理由を次のように説明しています。まず承認を取り消すことによって生ずる不利益として普天間基地の危険性除去ができなくなる。さらには、アメリカとの信頼関係に亀裂を産むので、【外交・防衛上の不利益は極めて重大】としています。また、【新基地建設に向け、すでに多大な予算を使っている】などとして、違法だとしています。こういった話は、これまでも語られていますから、県側は、想定内の話として一つ一つ反論をしていくと思います。」

わかりました。ところでそもそも翁長知事も、第三者委員会の「承認には瑕疵がある」とする検証結果を踏まえて取り消しているわけですから、想定内のこと、ということですね。

野島記者「はい。しかし、今回の提訴では、私も驚いたんですが、こちらご覧下さい。その「瑕疵」についてですが、過去の最高裁の判決や、学説などを引用したうえで、「瑕疵」のあるなしに関わらず処分を取り消すことは許されないとまで主張しています。またさらには、そもそも基地をどこに造るかを審査したり、判断する権限は知事にはないとまで、訴状の中で言い切っています。」

こうなると、ここまでの国とのやりとりは何だったのか首を傾げてしまうような、かなり強引な言葉ですよね?

野島記者「はい。そうですよね。ただ、県側も、手をこまねいているわけではありません。」

現在、国交省が、工事を進めるため、取り消しの効力を一時停止していることを不当だとして新たな裁判も検討しています。

野島記者「私たちは、こういった裁判の中で、国と県がどういった主張をしていくのか、しっかり見ていく必要があると思います。」

第一回の口頭弁論は、来月2日に行われます。