※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

今年5月、辺野古を埋め立てるための土砂搬出に反対する全国協議会が発足しました。今週、これまでの活動状況などを報告するため、協議会の共同代表の女性が沖縄を訪れました。

「この先は臨時制限区域です・・・」辺野古の海を見つめる、阿部悦子さん。愛媛県の環境団体、環瀬戸内海会議の代表を務めています。今年5月に、奄美大島で発足した、辺野古土砂搬出反対・全国連絡協議会で、阿部さんは共同代表に選ばれ、搬出元となる、西日本各地をまわりました。初めて間近で見る辺野古の海。計画では、阿部さんの住む瀬戸内からも、この海に土砂が運び込まれます。

阿部悦子共同代表「やっぱりここに私たちの瀬戸内海が、それから奄美にも行きましたし五島にも行きましたけど、そこの人たちが持っていかせたくないという砂をね、土をね、ここに入れるということは本当にもう嫌ですね。やってはいけないですね、止めたいですね」

これまで、辺野古の問題は、自分が当事者になれない「片想い」の問題だったと話す阿部さんですが、今回、実際に海や辺野古のテントを訪れて、その思いが変わりました。

阿部悦子共同代表「身近に私も自分が当事者として参加できる運動に入らせてもらったということは、『片想い』からちょっとね、うれしいかなと」

全国協議会が発足し、土砂の搬出元で反対の声が高まり始めた一方、地元沖縄では、県外からの有害な外来生物の侵入を防ぐため、土砂の持ち込みを制限する条例が制定されました。

阿部悦子共同代表報告会「どの古里もかけがえがない、みんな自分の島を愛している。そこから土砂を持っていくことにも身を切られる思いだと。それをまた辺野古の埋め立てに使うなんてとんでもないことだという風におっしゃいます」

昨夜開かれた全国協議会の報告会。阿部さんが、五島や天草、小豆島などの採石場の様子や、地元の反対の声を、直接、沖縄に届けました。

参加者「瀬戸内海の島々が、あんな風に破壊されているというのは初めて知りました」参加者インタ「土砂を一粒も沖縄の辺野古に運ばせるな、というのはとてもうれしかった」仲村未央県議「環境破壊を許さない、それがましてや辺野古に使われるものであればもっと許せないという、この運動というのはすごく県民を励ましているし」

阿部悦子共同代表「各地のね、人たちの思いを伝えられたかなと、今ちょっと反省の念に浸っておりますんで」「こんな風にね、関心を寄せてくださってるということを、また持ち帰って、あの話が出来るなと思ってうれしいです」

地元沖縄はもちろん、採石地からも上がり始めた反対の声。小さかった波は、今、うねりになって広がり始めています。