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めざせ甲子園、きょうは秋の県大会の覇者・中部商業です。チームには、夏勝つための「厳しさ」がありました。

練習中:「お〜い、帰れよお前。」「おい下手くそ。」「お前バント練習しとけ。」

めざせ甲子園!(10) 中部商業 厳しさの先にある夢をめざし

ミスの後のミーティング:「スクイズ失敗してすみませんでした。集中力が切れていたと思うので強い気持ちでやっていきます。」

練習中、厳しい声の飛び交う中部商業。すべてはこの夏の勝利のためだ。

前田敬太投手「試合になればその分、プレッシャーも大きくなっていくので、練習からそのプレッシャーに打ち勝つ練習をしていかないといけないと思うので。」

夏、結果を出すためのレギュラー争いも激しさを増している。これまでレギュラーだったファーストの牧志龍二や、春季大会ではホームランも放っているセンター・喜舎場大地らは、ここ最近結果が残せなかったことでレギュラー番号を失った。

喜舎場大地選手「最近調子もあがらなくて、覚悟はしていました。まだ試合に出られるチャンスはあるので、そこはしっかりと受け止めてやっていきたいと思います。」

めざせ甲子園!(10) 中部商業 厳しさの先にある夢をめざし

この夏、結果を残せるものだけが試合に出られる。厳しさを持って、お互いを高め合う中部商業。その戦力で特筆すべきは、投手力だ。

エースは、身長183センチと恵まれた体格、プロ注目の右腕・前田敬太。ストレートはMAX146キロを誇るが「勝つためのピッチングがしたい」と状況に応じた投球を心掛ける。2番手には、サイドスローの伊波和輝。タイプの異なる2人の投手が、相手チームを惑わせそうだ。

打撃では、父も高校球児だったという3番・平田一球。4番には、チャンスに強い根保飛翼、そして5番に前田が入り、このクリーンナップを前にチャンスを作れるかが鍵を握る。

めざせ甲子園!(10) 中部商業 厳しさの先にある夢をめざし

激しいレギュラー争いもあり、戦力が充実してきた中部商業。その土台となる精神面を引き締めるのがキャプテンの根保飛翼。その声は特に厳しい。

根保飛翼主将「バッター転がせよ、さっきからだぞお前」

伊波和輝投手「キャプテンからの野次が一番重く心にくるので。なんでお前がメンバー入っているんだよみたいな。」

前田投手「お前使えないから帰れ。とか良く言われました。」

根保主将「(言うのは)辛いのはあるんですけど、同じ同級生ですし。でもやっぱ勝つためには、そうしていかないと勝てないと思っているので。甲子園に行きたいがために中商に来ましたし。」

厳しさはすべて夏の勝利のため。根保君の甲子園への執念のうらにはある思いがありました。現在、中部商業近くのアパートに住む根保君。中学までは与勝に住んでいましたが、中部商業で野球をするために、母・美奈子さんとともに引っ越してきました。

根保主将「(小学校の時からあのユニホームを見ていて、一目ぼれしたって言うんですかね、ユニホームに。このユニホームを着て、甲子園に行きたいと思っていました。」

めざせ甲子園!(10) 中部商業 厳しさの先にある夢をめざし

根保主将の母「本当にできるの?って。『やりたい、中商に行きたい』って言うから応援したいなと思って(引っ越してきた)。(私には)優しいですよ、どっちかって言うと。(体調不良の時に)朝練終わった後にLINEが来て、『おかぁ大丈夫か?早く治してね』みたいな。そういうこと言っても大丈夫なのかな、あとで叱られないかな(笑)」

グラウンドでは厳しい根保君も、お母さんには優しいようだ。

根保主将の母「自分の夢に向かって頑張ってください。」

根保主将「入学する前、『絶対甲子園に連れていくから』と言っていたので夏は絶対、有言実行します。」

お互いに厳しくできるのは、何よりもこの夏勝ちたいから。中部商業、本気の夏がやってくる!

喜舎場選手「夏は甲子園目指して頑張りたいと思っています。」

前田投手「中商が全国に広がるくらいの夏にしていきたいです。」

「絶対、甲子園行くぞ!」

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