※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

沖縄の岐路です。衆院選の投票日まで1週間を切りました。きょうは沖縄4区。保守分裂なった構図のなかで2人の候補者は何を争点に、どう訴えているのでしょうか。

那覇市・浦添市を除く本島南部地域と宮古島・石垣島などの離島を含む11市町村が舞台の沖縄4区では、届け出順に無所属・新人の仲里利信さんと自民党・前職の西銘恒三郎さんの2人が立候補しています。

仲里利信さん「今の安倍さんは、我々がどんな意思表示をしても、99%辺野古基地反対を言っても、住民と寄り添いながら粛々と進めますというふうな態度じゃないですか。この際、保守も革新もない。うちなーんちゅが一丸とならなければ、オール沖縄でなければなりません」

西銘恒三郎さん「沖縄を含めた我が国全体の安全保障の根幹、基軸は、日米安全保障の体制にあるという厳然たる事実も私たちはしっかりと見なければならないと考えております。そのうえで過剰な米軍基地の負担は整理・縮小・統合していく」

今回の衆院選、沖縄では、先月の県知事選挙と同様、「普天間基地の辺野古移設の是非」を争点に「移設容認の政権与党」対「翁長新知事を誕生させた勢力」という形になっています。

4区では、前回の衆院選で西銘さんの後援会長を務めた当時・自民党の仲里さんが辺野古への基地建設を巡るスタンスの違いから出馬したことで、総務副大臣を務めるなど4期目の当選を目指す西銘さんとの一騎打ちとなりました。保守系の2人が真っ向から対決するという構図です。

仲里利信さん「公約とはなんぞやと、公約は守るものであって、公約を破るものじゃないと。政治家はね、公約をもって信頼をされて国政にも、あるいは、いろんな政治に送り出されるわけだから、この公約の順守、これこそやはり、政治生命をかけてやらなくちゃいけないこと」

辺野古移設反対を掲げている仲里さんは移設容認に転じた西銘さんとの違いを強調する選挙戦を展開しています。石垣市での遊説には翁長次期知事が同行し有権者に支持を呼びかけました。

西銘恒三郎さん「私は今回の衆議院解散総選挙の意義は地域を徹底的に元気にするための解散総選挙だと訴えております。地域の活力、地域で働く人たちの所得を増やしていかなければならないと考えております」

しかし西銘さんは、基地問題よりも経済振興を全面に出し選挙運動を展開しています。政務官や総務副大臣をつとめた実績をあげ、石垣市では離島振興を含めた県経済の底上げに努めたいと、政府とのパイプ役を強調しました。

仲里利信さん「今のうちなーの状況、保守系のみなさん、公約を破って当たり前と思ってるようです。今回の選挙は、私にとりましては、責任の一端はありますが、その責任の一端を晴らすためには、相手候補を何としても、叩きのめして勝たなければいけないと思っております。みなさん」

西銘恒三郎さん「若さも行動力も政策をつくっていく力も、政策を実行していく力も、オール沖縄の無所属の候補者には、絶対に誰が何と言っても、国会での仕事、政府での仕事は、連立与党の自民党公認、公明党推薦の西銘恒三郎の方が仕事は絶対にできます」

基地建設に向けた工事が進む中、保守同士が辺野古への異なるスタンスを主張し対決する「沖縄4区」。公示から1週間、日々舌戦は熱を帯び、選挙戦はいよいよ佳境を迎えます。

あすは選挙戦中盤の情勢調査と世論調査の結果を合わせてお伝えします。衆院選、投票日は14日、日曜日です。

14-12-09-kiro01