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シリーズ沖縄の岐路。11回目のきょうは、9日日曜日に告示された那覇市長選挙について。それぞれの候補が最重要課題として掲げる政策そして、知事選とともに白熱する戦いを取材しました。

那覇市長選に立候補しているのは届け出順に、無所属新人の城間幹子さんと無所属新人の与世田兼稔さんの2人です。

城間幹子候補「市民一人一人に寄り添いながら市政をしていくと決心した、翁長雄志前市長が造り上げた4期14年の那覇市政を継承発展すべく、決意をしております。」

与世田兼稔候補「国際観光都市那覇市を作ります。そして子どもにやさしい、年寄りに優しい、地域で支え合える優しい街づくり、これこそがホスピタリティーあふれる国際観光都市那覇の基本だと考えています。」

9日に告示された那覇市長選挙。30年余りの教員生活、そして那覇市教育長を務めた後、副市長として翁長前市長を支えた城間さん。弁護士として35年の経歴を持ち、副知事として仲井真県政を支えた与世田さん。市長選は城間さんと与世田さんの一騎打ちとなりました。

告示直前に行われた政策発表では、それぞれがキーワードと共に7つの政策の柱を掲げました。その中でも両候補が最重要課題として掲げたのが子育てについての政策です。

城間幹子候補「最重要施策は待機児童の解消です認可保育園の増園と建て替えによる定数の増員を図ります。同時に保育の質の向上保育士人材の確保認可外保育園の支援を実施します。」

与世田兼稔候補「まず第一番目の位置づけがウエイトの置き方ですけど、安心して出産子育てができるまちづくり、子どもの医療費無料化、これに全力で取り組みます。」

城間さんは待機児童のゼロをソフトハード両面から取り組みたいとすると共に教育環境の充実、保健センターの建て替え、J1対応のサッカー場の建設などを政策に掲げています。

与世田さんは、中学3年までの医療費の無料化を最重要政策にし、健康増進事業の推進、また国際観光都市に向けた人材育成や防災体制強化などを政策に掲げています。

知事選と同じ日に投開票日を迎えるとあって注目される県都那覇市の市長選挙。それ故に、知事選とセットで負けられない戦いとされ、両陣営共に多方面の支援体制が組まれてきました。

城間さんの選対本部長には金秀グルーブの呉屋会長が翁長知事候補と兼任する形で務め、経済界からの支持を強調します。

呉屋選対本部長「労組の手が届かなかった経済界、逆に経営陣の声が届かなかった労組のみなさん、今回の選挙で手に手を取り肩を組みながら進めている歴史的な選挙戦です。」

また、先週末に開かれた城間さんの総決起大会では、翁長前市長夫人・樹子さんが壇上に立ち、翁長さんの後継にと支持を訴えました。

翁長樹子さん「翁長の14年間の頑張りをもし認めてくださるのなら、どうかその気持ちを城間幹子さんに向けて頂きたいと思います。」

一方の与世田さんの選対本部長には候補者選考委員長を務めた国場幸之助衆議院議員が務め、与世田さんへの支持を訴えます。

國場幸之助選対本部長「選挙の争点の一番大きな部分は信頼だと思います。この市役所那覇を変えてきたのは、自民党と公明党との信頼関係なんです。」

また、自民党に加え、市長選では公明党の推薦を受けたことで、太田国交大臣など政府からも続々と応援が駆けつけています。

太田国交大臣「みなさんいい候補を推薦することができましたよ。国際観光都市那覇(と与世田さんがいいました)もうその助走は始まっています。」

知事選とも大きく関係し、その戦いぶりが注目される県都那覇市の市長選。両陣営ともに最大限の体制で選挙活動を繰り広げています。市民はどんな判断を下すのか、投開票日は知事選と同じ16日です。