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60年前に作られ読谷村で実際に使われていた亡くなった人の棺を墓に運ぶための葬具、「ガン」が、27日、村の資料館に寄贈されました。

「ガン」は、沖縄で風葬が行われていた時代、棺を墓に運ぶために県内各地で使われていたものです。27日、読谷村の資料館に寄贈された高志保の「ガン」は、沖縄戦のあと、今から60年前に作られたもので、僧侶やハスの花などが描かれています。

ガンの保管庫「ガンヤー」の前で開かれた寄贈式には地域で大切に守ってきたガンを見送ろうと読経が流れるなか多くの人たちが詰めかけました。

「ガン」は火葬が普及し始めた1960年代から使われなくなりましたが、高志保ではこのガンを大切に保管し続け、このほど資料館への寄贈を決めたということです。

ガンを管理してきた比嘉栄輝さんは「(戦後、亡くなった人を)なんでアメリカのタンカに乗せてふいたーふいたーさせて墓まで連れていくか、ガンを作りなさいと(地域の先輩たちが)言っていたので(作った)後輩にも、これは高志保のガンだよと資料館でいつでも見てもらえるわけですから。もう非常に嬉しい気持ちです」と話していました。

贈られたガンは、12月をめどに、資料館で展示されるということです。