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16人に1人。こちらはある日本の女性が乳がんにかかるリスクです。今月は乳がんの早期検診を呼び掛けるピンクリボン月間。きょうは、ある特別な思いでその活動を始めた1人の女性を取材しました。

先月14日日曜日、ピンクリボン月間に先立ち、浦添市でピンクリボンチャリティーイベントが行われました。

ピンクリボンとは,正しい乳がんの知識を広め、早期検診そして早期治療を呼び掛ける啓発運動で90年代にアメリカから始まり、日本でも10年ほど前から全国で展開されるようになりました。

Q+リポート 増える乳がん・ピンクリボンに託す思い

県内では、75歳未満の女性のがんによる死因で最も多い乳がん。年間700人の女性が新たに乳がんの診断を受けていて、その数は年々増加傾向にあります。

今回、イベントの背景には沖縄の女性に若いうちからこの事実を知ってもらい、検診や受診を気軽に呼び掛けたいという狙いがありました。

Q+リポート 増える乳がん・ピンクリボンに託す思い

漆原さん「お母さんたちが元気でいるためには早く検診すればいいし、私たちが検診してよっていえばもしかしたらお母さんたちも賛同してくれるかもしれないなって。」

出店者には「乳がんの検診を受けています」という意思表示と来場した人にも検診を勧めることが条件とされました。その中に、ピンクのリボンを編んだ手作りのストラップを売る女性がいました。國吉なつみさん。5歳と2歳の男の子のお母さんです。

初出店は?

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なつみさん「緊張しますね。メインはピンクリボンチャリティーイベントなので先生たちに相談してもらって流れで見てもらえたら。」

これまで趣味で作ってきたストラップでしたが、「ピンクリボンの活動に貢献したい」との強い意志から今回出店することを決めました。

なつみさん「母が4年前に乳がんというのがわかって手術してというのでこのピンクリボン活動を知った。」

4年前、なつみさんのお母さんに見つかった「乳がん」。診察に行った時にはすでにステージ3まで進行していました。片方の乳房は全て摘出、さらにリンパ節まで切除する大手術となりました。

なつみさん「(手術の)2年前にしこりがあると聞いたときに「私たちのことはいいからお母さん早く病院に行って」ともっと強く言えばよかった。」

初期でわかっていたら、お母さんはこんなに苦しまなかったかもしれない。なつみさんは何度も後悔したといいます。

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なつみさん「年に1回全身検査転移がないか手術したのが4年前の私の誕生日だったので、その前後に検査なんですね私誕生日来るたびにドキドキなんですよ。」

現在、ベビーマッサージの講師をしているなつみさん。講習の最後には集まったお母さんたちに自らの経験を話し、乳がんの正しい情報と早期検診を呼び掛けています。

なつみさん「みなさんも他人事ではなく、検診を受けてもらって早く見つかれば治療の期間も短くて済む治療も軽く済むので、できるだけ早く自分のこと後でいいわってなってしまうんですが、お母さんが倒れたらおうちのこと誰がやるんですかって私は思うんですね。」

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那覇西クリニック玉城医師「乳がんは早く見つければ早く治すことができるがんですので早く検診に行って早期発見早期治療は大切です」

イベントでは、那覇西クリニック乳腺外科・玉城医師による講演や検診車も来場し、その場でマンモグラフィー検診も受けられた他、乳がんの原因とも言われる生活習慣病の簡易チェックなどが行なわれ1000人を超える女性が来場しました。

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お客さんの声「2年に1回は受けているけど出産してからは(検診に)行っていないからどうかなと」「年齢が若いとならないと思っているけどそうではなく定期検診を受けて早めに見つけることだと」

初めてピンクリボンの活動に参加したなつみさん。イベントを終えてさらに活動への意志を強くしたようでした。

なつみさん「イベント参加してお話をできてよかった。同世代のママさんがたくさんいるので伝えていけたらと思いました

年々増えている数字、女性としては怖いなと思わずにはいられません。なつみさんのお母さんのように女性は特に自分のことは後回しになってしまいがちですからね、このピンクリボンのイベントですが、次回は今月16日に「ピンクリボンチャリティーゴルフ」が行われます。ゴルフ場では120枚の無料検診券を配布するということですから、ぜひこの機会に検診を受けていただきたいと思います。