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久米島町役場・下水水道課津波実課長は「満水でしたら、あの境まで水があるんですけど、あと取れるのは10%程度しか残っていない状況ですね」と話します。

水がほとんど残っていないこのため池。久米島の全人口のおよそ45%にあたる3900人分の飲用水として使われていますが、ここ2か月ほどほとんど雨が降らず、危機的な状態です。

久米島町役場・下水水道課津波実課長は「初めてだと思います。これだけの干ばつというのはあと高さ的には80センチ程度だと思います」Qどれくらいもちますか?「1週間くらいですね」と話します。

生活に直結する飲み水の危機に、島の人々にも不安が広がっています。

島のお年寄りは「だからね。断水したら大変だから。もうどうしようかねと思っています。」

子どもも「水筒とか持って行くときとか、持って行けんくなるかもしれん」

高齢の男性は「雨も降らないから、農家も大変だよ。お手上げ」と話していました。

この干ばつで大きな打撃を受けているのが、島の主幹作物・さとうきび。畑は干上がり、葉っぱも枯れています。

久米島製糖株式会社農務担当・吉永博之さんは「一番さとうきびが伸びる時期ですね。その中で雨が降らないと非常に厳しいと」と話します。

久米島製糖の見込みでは、2014年の収穫量はおよそ8000tの減少、農家には1億6000万の損失が見込まれています。さらに不安は島の観光業にも・・・

民宿の女性は「いまシーズン中で、観光業なので、水がタンクが民宿にはついているんですけど、どれくらいもつかがすごく心配ですね。お客さんにご迷惑かけるんじゃないかというのが一番気がかりです」

取材中、島の沖合には雨雲が・・・

高齢の男性は「毎日といっていいほど、こういう形で海の方に雨降っているんですよ。いつももったいないなと思って見ているんです。なんとか、こっちに来てほしいと祈りながら毎日見ています」と話していました。

この深刻な事態に、8月、急遽雨乞いの祈願祭を15年ぶりに開催。人々も必死に雨を呼びましたが、しかし・・・

男性は「本当に、ちょー久しぶりに14日だけですね、降っていたのは。またこの青空なんで、もうどうすることも出来ないっていう感じですよ。」と話します。

久米島町は8月22日から、夜間の断水を決定。ライフラインの危機に、久米島では不安と混乱が続いています。現在、県は現地調査をしながら、現状を把握している状態とのことですが、島の経済や命に係わる問題だけに、一刻も早い対応が求められます。