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オスプレイ用のヘリパッドの建設に反対した住民が通行妨害で国に訴えられた裁判の控訴審が続いています。19日は第3回口頭弁論がありましたが、それと平行して、東村高江の現場では19日も早朝からヘリパッドの工事が進んでいます。

通行妨害を問われているのは、東村高江に住む伊佐真次さん。当初15人の住民が被告になっていましたが、一審の判決でたった一人、通行妨害禁止命令を受けました。

国側は2007年の8月に写したこの写真などで、住民が座り込んだりトラックの進入を止めようとして、手を上げたことなどを理由に妨害禁止を訴えています。

伊佐真次さんは「過去にそう言う事を沖縄の人達はずっとしてきた、昆布の闘争とか恩納村の闘争とか。そう言う事をやってきて、今回だけ司法を使ってやってきた。非常に異常なこと。本当に裁判にかけられるなんてみじんも思わなかった」と話します。

19日の裁判では住民側の弁護士が「国が所有している土地であっても、アメリカ軍や県に提供した区域で道路の管理権がない以上、国は通行権を行使し得ない」と国側の主張の不合理を指摘しました。

一方、高江では19日も工事が進められています。建設予定の6つのヘリパッドのうち、住宅地に最も近いN4地区のヘリパッドでは、早朝から工事音が響き渡りしました。シートに覆われ確認できませんが、ほぼ完成に近づいているということです。

住民の安次嶺現達さんは「朝早くから工事の方は始まっている。こっちも24時間体制で工事業者が入れないように監視していますけれども、こっちは工事も進められて。片方で裁判は6年目に入る。オスプレイも配備されて、高江の空を飛んで」と話します。

1月、直径75メートルのヘリパッドの南側が一部崩落していることが判明し、東村の村長も確認のため現地に入っています。情報公開条例で明らかになった資料によりますと、国が県に提出した書類では直径75メートルの工事を行うにもかかわらず「無傷害帯」をのぞく直径45メートルについての申請しかされておらず、市民団体は「無理な伐採による土砂の流出は今後も雨が降れば続き、環境破壊は深刻」だとして、赤土流出対策の不備を指摘しています。