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安倍総理大臣は、30日の衆議院に続き31日の参議院代表質問で、憲法改正作業に着手することを明言しました。

憲法99条では「国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と定められていてこの条文により、憲法は守られてきたためこれまで明確に憲法改正を謳った総理はいませんでした。

安倍総理は31日の参院代表質問で「まずは多くの党派が主張しております憲法第96条の改正に取り組んで参ります」と述べ、歴代総理として初めて、国会の場で、憲法改正作業に入ることを明言しました。

この発言に対し県内では「まわりくどいなっていう印象ある」「手続きから9条改悪に持っていきたいということですよね。とんでもない話ですよね」「今の日本って本当に自分の国を守る力がないので、そういう意味でも大切な一歩になると思う」「戦争に関するものとか人の命に係わるものなので、過半数というよりは5分の4とかもっと満場一致とかで通してほしい」と様々な意見が出ています。

現在の憲法改正手続きは96条1項に定められていて、2段階の手続きが必要です。まず、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で改正を発議することが出来ます。続いて国民投票が行われ、ここで国民の過半数の賛成を得て初めて憲法が改正できます。

安倍総理はこのうち、国会議員による発議の要件、「3分の2以上」を、「過半数」に緩和して、憲法を改正しやすくしようとしていてもちろん、その先に9条など、憲法の内容そのものの改正を目指していることは言うまでもありません。

憲法をなぜ変えるのか、どこを変えるのかという議論の前に改正の手続きを先に、とはあまりにも本質を欠いたやり方という非難は避けられません。