※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

アメリカ軍基地やハンセン病などについて沖縄から考えようと信州・長野県の人たちが訪れています。

8日朝、嘉手納町を訪れたのは、ハンセン病回復者として40年以上差別の撤廃などを呼び掛けてきた伊波敏男さんが主宰する「信州沖縄塾」のメンバーです。アメリカ軍基地やオスプレイなどの問題を沖縄から考えようと、7日から4泊5日の日程で嘉手納町や宜野湾市などを訪れています。

参加者の女性は「テレビで基地の問題とかしか見ていなかったから、どこか逃げたい、無関心のことろがあるんだけど、ここまで生の空気を吸ったり、音と匂いとか。こんなのでいいのかなって思うし、でもどうしていいかわからない。混乱していますね」と話し、別の参加者の男性は「騒音がこんなにすごいと思わなかった。今朝もホテルで起きた時にいきなりすごい音がしてね、これはなんだと思って、あわててベランダに飛び出したら、ジェット機が2機飛んで行った。沖縄の人はこんなに騒音に苦しんでいるんだと実感することができました」と話していました。

その後、普天間基地のゲート前でオスプレイ配備に抗議して座り込みを続けているひとたちと交流しました。普天間爆音訴訟の島田善治さんは「あえて沖縄県民を貧しくしようと、基地に頼らんと生きていけないような政策をしている、67年間。これが沖縄のものにとって、構造的沖縄差別」と訴えます。

オスプレイが上空を飛ぶのを見た男性は「長野県にも通路(オスプレイの飛行ルート)が来てます。ところがですよ、街の議員さんたちは我々には関係ないと」と話します。

「沖縄の問題は全国民に共通する人権の問題」と伊波さんは、このツアーに込めた思いを話します。「沖縄の人たちに申し訳ないということじゃない。私たちの責任なんだと、これは。キーワードは『私』。『私たち』でもない『私』。自分が長野にいてやれること。そのことを一生懸命考えてみよう」と話していました。

参加者たちは11月11日まで伊江島や高江を訪ねます。