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仲里選手「早めに早めに声出てない声出てない」ロンドンパラリンピック開幕まで後10日と迫ったこの日車いすラグビーの仲里進選手は、時に厳しく時にリラックスした表情で沖縄ハリケーンズのメンバーと共に最終調整を終えました。

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仲里進選手「遠征合宿と毎週続いたんですけど、それに比べると(沖縄では)落ち着いた感じで調整できているので」「あとは向こうでの調整といい意味で勝ちにこだわりながら大舞台を楽しめたらといいと」

各地域の代表8カ国で争われる車いすラグビー予選リーグには日本と同じ組に世界ランク1位のアメリカが、そしてもう1つのグループにいるオーストラリアとカナダがメダル候補。おととしの世界選手権3位の日本はこの3チームとのメダル争いが予想されます。

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仲里選手「とりあえず最低でも予選2位通過までいけば準決勝にすすめるんですよ」「そうすれば準決勝勝てば決勝、負けても銅メダルゲームに進めるので最低でも予選2位通過が絶対条件です」

6月、前哨戦となるカナダカップでアメリカに勝利した日本最終順位はおしくも4位でしたが、仲里選手はアシストランキング1位に輝き、大きな手ごたえをつかみました。

その強さを支えるのは、県内2つのリハビリ専門学校が協力するこちらのトレーニング。

柔道整復師「(手首が弱く)ダンベルを持ったりできないので、いかにここ(大胸筋)に負荷をかけるか」

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仲里選手「学生に補助に入ってもらって(足を)持ってもらって負荷を掛けている」筋肉各所の機能に差がある仲里選手ですが、トレーナーが補助に入ることで、残存機能を効率よく鍛えています。

喜屋武さんおなか触りながら腹筋「呼吸止めないよ、ゆっくりでいい」ベンチプレスではマックス100キロを記録し海外の大型選手に負けないパワーを持つ仲里選手。これらのトレーニングは北京後参戦したアメリカリーグで、障害者スポーツ専門のトレーナーに学びました。

理学療法士 喜屋武さん「上半身がメインの体であれだけの筋肉の量はすごいなって思います、特にベンチプレスで100キロ位あげますので、これは普通では上がらない」

彼の成長を見守る父:吉見さんも息子の活躍を確信しています。父:吉見さん「本人たっての考え方、みんなに希望と感動を与えるんだと常々言っているので」「この子ならやってくれるなと」

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仲里選手「(沖縄で)日本一も取っているし、アメリカも(個人賞を)取っているし、あとは世界一っていうところでメダル獲得ができたら一番うれしいところです」

車いすトラック代表 上与那原選手「ロンドンの正式ユニフォーム、着心地はいかがですか?まあまあいいですね(笑顔)まあまあいい感じではけているのでそんなに違和感なく、デザインのように走れるかなと思いますけど」

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(JAPANの書かれた背中を見せて)ユニフォームのデザインのように!燃えるような闘志でロンドンに挑む車いす陸上:上与那原寛和選手!4年前の北京はマラソンで銀メダルを獲得。

今大会、マラソン競技の開催はなくなりましたが100〜800Mのトラック4種目で代表権を勝ち取りました。去年ニュージーランドで開催された世界選手権では400・800で銀メダルに輝きました。

上与那原選手「戦える自信は体的には95%位いっていると思いますよ」

このように語る上与那原選手ですが長距離に比べ、瞬発力やパワーが必要となる短距離に必要な体作りは容易なことではありませんでした。

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共に練習する 片倉政人さん「健常者と比べると倍以上の時間がかかるんじゃないですか」「難しいですよ本当に、その中でタイミングを合わせて、いい筋力トレーニングをして走りにつなげているわけですか」「オエオエしながら一生懸命走ってますよ」

仲間と共に練習を重ね、2大会連続のメダル獲得が見えてきた彼にプレッシャーについて訊ねるとこんな答えが…「プレッシャーも力になる感じですか?いや、プレッシャーは力にならないよ、ハハハ、守られているから大丈夫。それは皆さんに?そう」

上与那原選手「たくさんの方に見守られているので、全然大丈夫ってことしか考えてないので」メダルへの原動力は支えてくれた仲間達の存在…

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そしていよいよ出発の日。もう1つの原動力、2人の息子がエールを送りました。長男:寛人さん「かっこいいです」「精一杯メダルを取れるように頑張ってほしいなと思います」

次男:寛南くん「(練習を)見たことあるんですけど、とっても早くて、とっても早いので、必ずメダルを取って帰ってくると思います」

上与那原選手「いってきます」メダル獲得を誓って、いざロンドンへ偉業に向けて旅立ちました。