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夏の甲子園出場をめざし、来月16日に開幕する沖縄大会を前に出場チームの中から今年注目の強豪校、話題校を紹介するめざせ甲子園、第1回のきょうは、夏の第2シード興南高校です。再び栄光を目指すチームの戦いはすでに熾烈な部内でのレギュラー争いから始まっていました。

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春の県大会で準優勝し、夏の第2シードとなった興南。しかしその決勝、試合は沖縄尚学から1点も奪えず完封負け。準優勝の喜びよりも悔しさが残る大会だった。しかしそれは、夏へ向け、チームの原動力に変わる大会でもあった。

部員総勢153人。今年も大所帯のチーム。しかし、一人ひとりがウォーミングアップから常に実戦を意識した練習に黙々と取り組んでいた。

我喜屋監督「何だお前の守りかた、戻りかたは〜!ベースまで戻れ!戻って向こうを向くんだよ!」「何でファーストそれが取れないんだよ!もう一回!」

興南の練習の雰囲気は、一言で言えば「緊張感」我喜屋監督は、ちょっとした気の緩みも見逃さない。

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我喜屋監督「遅い遅い!全然!」「集まれすぐ〜!何間違ったの!」プレーで何か問題があれば、すぐに選手がマウンドに集まり確認。この繰り返し。

我喜屋監督「いけ早く〜!」我喜屋優監督「うちのスローガンは、めざす物ののために上を見るのではなくてめざすために何をするのかという足元からの野球ですから。そういう意味では(練習は)淡々としています」

普段の練習の中に、県大会の決勝があり、甲子園がある。練習のための練習では意味がない。部員は、この緊張感の練習に、さらに危機感も加わっている。

喜久山義仁主将「皆危機感を持ってやっているので、それが個人的な技術をあげるためにとても良い環境だと思います」

危機感、それはチーム内での熾烈なレギュラー争いのこと。部員153人が、学年に関係なく、ピッチャーや、内野、外野、それぞれのポジションを競い合うことで、チームの底上げが図られ、強い興南が作られているのだ。

喜久山義仁主将「ポジションごとに何人か(別の選手も)つけて競争があって、それで皆高めあっていけてると思います」

新城拓選手「競争相手がヒットを打ったりとか、良いプレーをしたりすると、自分もやらないといけないと、刺激にはなっています」

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相手と戦う前に、足元の戦いがある!興南、頂点を目指す、その気になる戦力を紹介!我喜屋監督が評価した戦力分析はご覧のとおり。まず注目は守備力。春の大会6試合で何とノーエラー。ベスト8以内の他のチームが成し得なかった鉄壁の守備力だ。

続く投手力も評価は4。春のエース高良一輝は、MAX141キロと、秋よりも球速がアップ、スライダー、カーブ、スプリットと変化球で打たせて取るタイプ。

高良一輝投手「春は他のピッチャーが良いピッチングして勝ち上がってこれたので自分も負けないようにしていきたいと思います」

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その高良とエースを争う、もう一人、左の高良が、高良尚武だ。春は、ケガで途中から戦列を離れたものの今は回復MAX139キロ、スライダー、チェンジアップなど緩急をつけたピッチングが冴える。

高良尚武投手「自分が投げる試合は絶対に勝つ気持ちで」

そして、注目の夏のエース候補に2年生花城凪都が加わる。春の大会準々決勝、準決勝の2試合で完投。MAX137キロ、スライダー、カーブ、フォークなど投げ分け3年生を凌ぐ活躍をみせた。さらにここにチーム最速142キロの有銘が加わり、投手層の厚さは県内ナンバー1だ。

一方、もっとも評価の低い打撃力は、春のチーム打率2割9分3厘と不信のように見えるが、チャンスに強いバッティングは健在、3番の新城拓、4番古波蔵悟哉を中心とした打線で挑む。

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平時にこそ勝負がある!興南ナインが普段の練習から見つめる視線の先にあるのはもちろん、甲子園だ!

我喜屋優監督「めざすという言葉は掲げていないけれど、(甲子園を)めざすようになったぞ。あとは気持ちの問題だというところまでいきたいですね」

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高良尚武投手「夏に向けての気持ちは、人一倍強いものがあると思います」新城拓選手「(甲子園をめざす)ライバルも多いんですけど、是非行ってみたい」「自信はあるので、しっかり自分達の力を出せれば、(甲子園は)いけると思います」喜久山義仁主将「夏はまた挑戦者という気持ちでしっかり夏にのぞみたいと思います」

全員集合「めざせ甲子園!オ〜〜!

めざせ甲子園、今年も開幕までの3週間にわたって注目・話題のチーム15校を紹介します。そして、今年からめざせ甲子園のHPでは、もっと見せたいめざせ甲子園と題して、編集で泣く泣くカットした映像を紹介していますので、是非ご覧下さい。

第2回の明日は、今年注目のエースがいる久米島高校です。

>> もっと見せたい「興南高校」