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任期満了に伴う県議会議員選挙は来月1日告示、10日に投開票されます。県議選に向けた各政党の考え、有権者が期待すること、そして普天間基地の県内移設を進める民主党政権の下で民主党県連はどのような選挙戦に臨むのか。そしてそれに対して各政党はどう戦うのか。選挙戦直前、金城記者のリポートです。

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宜野湾市民「どうにかしてほしいですね、基地は。すぐ横に住んでいるので、結構うるさいので、そういうことはちゃんとしてほしいと思います」「飛行機が上に飛んでいるだけですごく不安。落ちてくるんじゃないかっていう不安は常にあるので、やはり早く移転かなくなる形になればいいなと」

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沖縄市民「(泡瀬の)自然は大切にしたいけどね。商店街は沖縄市民が中心になってやるしかないんじゃないですかね」「議員もある程度考えてもらえればありがたいんですけど」「基地をなくすこと。基地をなくして(泡瀬の)埋め立てをやめること」

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名護市民「雇用ですかね。私も今、職探しているんですけど、なかなかないので」「中南部とかはあると思うんですけど、北部は少ないのでもっと増やして」「若者の雇用問題とか、やっぱり基地問題は大切だと思っています」「基地は県外へと強調してほしいと思っています」

復帰40年目の節目に行われる県議選。14の選挙区に、これまでのところあわせて62人が名乗りを上げています。4年前の選挙では与野党が逆転。仲井真県政は少数与党での県政運営となりました。

今回の選挙は争点が見えにくい選挙と言われています。普天間基地の移設問題は、県議会で県外移設を全会一致で決議。仲井真知事も県外を訴えているため、普天間問題は大きな争点とはなっていません。

各政党が真っ先に挙げるのは議席の争奪。過半数を制するための選挙戦であるということです。

自民党県連・新垣哲司会長「あれから3年間、いろんな意味で反省をし、努力をした。仲井真知事を支える与党の議員がいなければ」

公明党県本・糸洲朝則代表「仲井真県政与党で多数を取る。そのためには我々の現職の4人プラス1というのは、是が非でも取りたい」

仲井真知事を支える少数与党は、野党に主導権を握られた形での4年間だったといえます。

一方、野党は、普天間が争点とならないものの、議会で再び過半数を占め、基地問題において知事をチェックすることに重点を置いています。

社民党県連・新里米吉委員長「野党系が一議席でもいいから多数になる。このことが議会を活性化できる」

共産党県委・前田政明副委員長「野党がどうしても引き続き多数になって、県議会の県民の代表となる県議会にしていく必要があるのではないか」

社大党・大城一馬委員長代行「県議会のチェック体制、そして機能強化のためにも、知事と議会が緊張感を保つという意味では、野党多数をぜひ確保する」

ところで、前回の選挙で県議会に初めて議席を獲得した民主党。4年前は自公政権に対する国民の反発を追い風に4議席を獲得しました。そしてその1年後に民主党政権が誕生。普天間問題で当時の鳩山総理は県外移設を公約しながら、結局は県内に戻り、民主党に対する県民の怒りの声が広がりました。

鳩山総理(当時)「日米の同盟関係を考えた時に、また近隣諸国との関係を考えた時に、必ずしもそれは抑止力という視点から難しいという思いになりました。すべてを県外にと言うことは、なかなか現実問題として難しいと」

基地問題における鳩山政権と県連とのねじれは、2人の議員を離党させることになり、現在の議席は2となっています。民主党県連にとっては、4年前の追い風が、今回、一転して逆風となりました。

民主党県連・新垣安弘代表「民主党に対する逆風という意味では大変厳しい選挙」

逆風に対して、新垣代表は民主党だけの問題ではないといいます。基地問題については、中央とのかい離を埋めることができなかった県連ですが、一括交付金制度など、政権政党としての強みをアピールします。

民主党県連・新垣安弘代表「政治を少しづつ変えてきているという実績はありますから、そこをしっかり訴えながらご理解を得ていく」

争点の見えない今回の選挙選。私たち有権者も候補者それぞれの訴えをしっかり聞き、投票に臨むことが必要と言えそうです。