2012年1月11日 18時50分

検証動かぬ基地vol.104 評価書の問題点は

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沖縄大学 桜井国俊教授「これは論理性がないよといいう形で、学生であれば絶対にバツ、不可を出すような答案ですね。」

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QABが入手した評価書。およそ7000ページにも上る資料には、基地建設の過程やその後に予想される環境への影響についてが書かれています。

防衛省はこれまで滑走路の長さを1600メートルとし、それに前後のオーバーラン200メートルを加え全長は1800メートルとしていました。しかし評価書ではアメリカの要求でオーバーランを前後600メートルに延長。その代わり滑走路を1200メートルに短縮すると説明しています。

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またCH46に代わる機種としてオスプレイを記載。しかし、1200メートルの滑走路だとオスプレイの場合、離陸距離が足りないこともあり、オーバーランを滑走路として使用することも明記されています。

また、航空機騒音の目安になるうるささ指数については、15の地点で前の準備書段階よりも数値が上回り、辺野古漁港や名護市安部集落では環境基準70すれすれの状態になっています。

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沖縄大学 桜井国俊教授「今まで出していなかったオスプレイを出した。予測評価のやり方が適切かどうか、チェックもないまま書かれていて、高江に飛ぶ場合はどうなのか、伊江島に飛ぶ場合はどうなのかそういうことがチェックもされていない。」

また100ヘルツ以下の低周波音によりもたらされるいらいらや睡眠障害といった心理的影響や窓のがたつきといった物的影響を調べたところ名護市安部集落では、その両方が出る可能性が示されています。

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低周波音の被害については、2010年の普天間爆音訴訟の高裁判決で、心身への被害の因果関係が認められていて、オスプレイの配備に対する批判はさらに高まりそうです。

このほか絶滅危惧種のジュゴンについても、工事段階で一部影響が出ると認めているものの、埋め立てや桟橋などの設置により、行動範囲に変化を与える可能性はないと結論づけているほか、工事の際には船舶とジュゴンが衝突するのを避けるため見張りを励行するとも書いています。

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沖縄大学 桜井国俊教授「アセスは環境に対する影響を減らすために方法書、準備書、評価書という手続きを踏んで、環境に対する影響を小さくするわけですよね。ところが今回のアセスは通常とは逆に後ろになればなるほど、懸念が大きくなる異常な事態です。影響がほぼないという結論が先にあって、この結論に合わせた形で集めたデータを無理やり解釈したと言って良いんじゃないかと思います。」

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