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今年開催されるロンドンパラリンピックに日本代表候補となっている車いすラグビーの仲里進選手。ロンドンでのメダルを目指しアメリカリーグでプレーする仲里選手に意気込みを聞きました。

車いすでのタックルその激しさから、当初マーダーボール:殺人球技とも呼ばれた歴史を持つ車いすラグビー。ボールをパスやドリブル・ひざの上に置くなどしてゴールラインまで運べば1点。タックルによって相手の攻撃や防御を阻止することができるこの競技。その激しさは、専用の車いすについた傷からも想像できます。

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仲里進選手「タックルできる、衝撃があるっていうのは魅力の1つかなとおもいます」

その衝撃を私も体験させてもらいました。コツは、ぶつかる瞬間、前のめりにならず腹筋など体幹に力を入れてこちらもぶつかりにいくということなんですが… 河合ぶつかる!「・・・キャー、怖い、ダメダメ、そんな冷静にできないです」

河合「冷静に体幹をこうしようとか力を入れようとか判断つかないです、一瞬すぎて」仲里選手「相手が来るってわかっていたらいいけど、ボールを取ろうとしたりボール取った瞬間狙ってぶつかられたら倒れます、倒れたときに(ぶつかった)僕に接触したり、ボールを落としたら、僕等のボールになります」

アテネ・北京パラリンピックと世界の舞台を経験する彼は3年前から車いすラグビーの最高峰:アメリカリーグに参戦。外国人に負けないパワー・プッシュ力、そして精神力を磨きました。

仲里進選手「(日本代表の)中心になって、このままではメダルっていうのは見えてこないなと」「アメリカは世界でも群を抜いて強くて、熱いプレー、最後まであきらめないプレー、あれはメンタルなんですかね、ハングリー精神が強いっていうのをすごい感じて」

そしておととし9月日本代表チームは世界選手権で3位に入賞パラリンピックでの「メダル」が現実的になってきました。

岩渕車いすラグビー強化部長「海外のプレーヤーは手も長いですし背も高いですし、そんな中で今まで通っていたパスが通らなかったり、(仲里選手は)そういったものを経験しているというところが非常に優れていると思います」「欠かせないです、彼の独自のプレー・特徴的なプレーは日本を支えていると思っています」

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今年12月、アメリカから帰国し沖縄での所属先:沖縄ハリケーンズのメンバーとして日本選手権の2連覇にも貢献した仲里選手。この日は沖縄県へ優勝報告。 仲里進選手「4対4でプレーをします、基本ボールは前にも投げていいんですよ、前になげていい?それは普通のラグビーとはちがうんだ、違います」

車いすラグビー、障害者スポーツの認知度をより高めていきたい仲里選手が常々考えていることです。

チームを支えるスタッフは、ほとんどがボランティア練習前のテーピングや車いすのメンテナンス試合の審判、車いすに乗って練習相手を務めるなど彼らがいなければプレーをすることはできないのです。競技の認知度を高めることは選手そしてスタッフの裾野を広げることにつながると考えています。

仲里進選手「宝物というかかけがえのない存在というか、彼らがいるからぼくもこうやってがんばれるし」

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仲里選手が車いすラグビーのもう1つの魅力と語る試合中のタイヤトラブルにおける対応1分以内で直さなければメンバー交代となるのですがチームスタッフはこれを手早く直していきます。

仲里進選手「選手とスタッフの一体感、F1のピットインではないですけど、チームでゲームに挑むっていう雰囲気があってこの辺がこのスポーツの魅力かなって」

年末行われた沖縄ハリケーンズの忘年会選手達はスタッフへの感謝を込めてプレゼントを用意していました。日本選手権2連覇を記念したチャンピオンTシャツです。「これいいね、これいい、なあ」「上等です、チャンピオン」「これでまた練習がんばっていけそうです」みんな「ありがとうございます!」

仲里進選手「支えてくれる人たちの思いがあってこそ僕たちは強くなれたのかなって思っています」「かけがえのない仲間ですね、すごい大切な仲間ですね」

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1月、埼玉での日本代表合宿で2012年が始動しました。3日間の合宿後、あす10日には再びアメリカに出発します。ロンドンへ向けた勝負の年です。

仲里進選手「ロンドンでメダルっていうのが目標なんですけど,まずはアメリカでそこに向けての調整とトレーニングをしっかりやって」「ロンドンに挑めるようにがんばりたいと思います」