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なぜこんな方針が出るのでしょうか。中川文科大臣が竹富町だけ有償化するという方針を示しました。

2012年度、八重山地区の中学校で使用する公民教科書の選定を巡って、中川文部科学大臣は、26日の衆議院の文部科学委員会で竹富町には教科書を無償供与しないという見解を示しました。

大臣に質問した瑞慶覧長敏議員は「文科省としては、協議会の規約に沿って、やった結論。8月23日に出した結論のほうが規約には沿って則ってやっていると、石垣市と与那国町に関してはそれに当てはまるので、無償化の対象になると。しかし、それと違う結論を出している竹富に関しては外れてしまうと」と話しました。

26日の衆議院・文部科学委員会で民主党の瑞慶覧長敏議員の質問に対して、中川大臣が答弁しました。文部科学省は、9月8日の教育委員全員の協議会を無効とし協議会の答申に従った石垣市と与那国町は、無償の対象になり、竹富町は有償の対象になると判断しました。

引き続き午後の委員会では共産党の宮本岳志議員が「なぜ竹富町だけが有償化になるのか」について質問し、次のように答えました。中川文科大臣は「竹富町がそれを受けてくれればいい訳です。受けずに別の判断をしているので、もう少し努力をしてくださいと。子どもたちに支障がない形となれば竹富町自身の責任で解決してもらうことになるでしょう」と話しました。

文部科学大臣の発言について、竹富町の慶田盛教育長は驚いた様子でした。「竹富町教育委員会がこの採択について、選定だ採択だ、プロセスについてどういう風な瑕疵があるいのかという、こういう瑕疵をはっきり具体的に示して、あなたのところはこういう瑕疵がありますよと、いうようなことでも、指導助言もあれもない。すぐ、有償。どういう風に受けるの」と話しました。

琉球大学・山口剛史准教授は「非常にこの間の様々な努力を尊重していない点で、非常に残念な結果だという風にいえると思います。義務教育の教科書ですから、きちんと保障されないといけない。子どもたちに迷惑をかけない結論になると思うけど、それに対して有償でも良いから自由にという発言は、やっぱり義務教育というのをどう考えるのか。子どもに平等に学習教材をきちんと提供することに対して責任を果たしていないのではないかと・・・」と話していました。