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国内外からおよそ5700人が集まって始まった第5回世界のウチナーンチュ大会。世界各国からやってきたウチナーンチュの皆さんに故郷でのひとときを楽しんでもらおうと、この週末は様々なイベントが開かれています。4つの会場から記者リポートでお伝えします。

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県立武道館で開かれているのは空手道と古武道の交流会。空手道と古武道の違いは、棒やヌンチャクなどの武器の使うところにありますが、古武道にも空手の要素が入っていて、どちらも沖縄の伝統文化として世界中に広まっています。

海外へ広まったのは、移民たちが海外へ渡る前、護身術として身につけたといわれ、さらに在沖アメリカ軍に人気があったことも理由の一つとされていますが、オーストラリアからの参加者は「母の民宿に船乗りが2~3週間きていて、その中に庭で型をやっている人がいた。それを見た時、空手に惚れたんだ」と話していました。

交流会には県系人以外に、海外で道場を開いている外国人も参加しています。

空手道・古武道発祥の地での演武。気合十分、迫力満点の演武が繰り広げられました。

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那覇市の奥武山運動公園で開かれた国際親善ゲートボール大会には、ペルーやボリビア、アルゼンチン、ブラジルからの参加者を含めた24チームおよそ140人が参加しました。元気いっぱいにスティックを振る参加者たち。しかし、海外からの参加者には慣れない環境に戸惑う方も・・・。

ペルーから参加の女性は「自分達もやってるんですが、向こう(ペルー)では芝生ではなく、土だからちょっと違う。ここでは強く打たないといけないし」と話し、ブラジルから参加の男性は「やっぱり地元が上ですね。もう一生懸命、汗水流して戦ったんだけど負けました」と話していました。。

そんな状況でも、交流を楽しめるのがウチナーンチュ。ブラジルから参加の男性は「負けちゃったけどお互いに紹介しあって、友達が出来た。それが一番いいことだと思います」と話していました。

ペルーから参加の女性は「またこの次、5年後にまたもう一回頑張って優勝したいと思います」と決意を新たにしていました。ゲートボールを通して交流を深め合った参加者たち。会場は、笑顔と活気に包まれていました。

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会議は若者らしく、いきなりダンスから始まりました。集まったのは、世界9か国からの100人余り。

各国の県人会などの活動状況を報告し合った後、早速議論に入りました。テーマは、言語、ネットワーク、新文化の3つ。

ウチナーンチュ大会を次世代に継承していくための方法を自分たちで模索しました。玉元三奈美事務局長は「兄弟みたいで、会ったことのあるような感覚がどこかにある。それはみんな共通しているので、すぐ仲良くなりました」と話しました。

議論の内容は今後の活動内容として宣言するほか、仲井真知事にも提言されます。

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セルラースタジアム那覇の周りにはウチナーンチュ大会ならでは世界各国の料理と特産品がズラリと並んでいます。

パイのようなサクッとした食感のブラジルのパステウ、グリーンカレーに揚げ春巻きなど、色とりどりのタイ料理。そして世界のビールやワインなど、目と舌で味わう各国の料理に、まるでその国に旅したような気分になれます。

スタジアム内ではチャンプルー交流祭も行われています。県内や海外で活躍するウチナーンチュのアーティストや団体が日替わりで登場、歌やダンスで会場を盛り上げます。

海外に住むウチナーンチュの皆さんは、久しぶりに聞く三線の音色や沖縄の音楽に自然とリズムを刻んでいるようでした。参加者は「歌とかエイサー空手武道も見てやっぱりウチナーはいい」と話し、女性の参加者は「(沖縄文化)いいですね。やっぱり懐かしい、沖縄」と話していました。

ワールドバザールとチャンプルー交流祭は、セルラースタジアム那覇で10月16日(日)まで開かれ、世界のウチナーンチュ大会はフィナーレを迎えます。