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県内の二つの会社がきょう新商品の発売会見を開きました。材料はふだん私たちが日常目にしているものですが、視点を変えるとこんなにユニークな物になるんです。

きょうの会見で発表されたのはふたつの商品。ひとつはハーブティー、そしてもうひとつはミートパテと、いずれも洋風のもの。沖縄の素材はどのように盛り込まれているのでしょうか。

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このハーブティーは、カモミールやシナモンなど西洋のハーブと沖縄のハーブをブレンドしたものです。母乳の出が良くなるといわれるハーブ、フェンネルなどと共に沖縄産のセッコツソウやレモングラスをブレンドしたもの。ほかにも、リラックスハーブのモミールに月桃などを混ぜた育児の合間に一息つけるようなお茶、シナモンやしょうがで体を温めるお茶など、3種類です。

これまでにも沖縄のハーブを使ったブレンドティーはありましたが、この商品にははっきりとしたコンセプトがあります。「育児中のお母さんを応援する」というものです。

沖縄子育て良品・山本香さん「沖縄のいい素材がたくさんある中で、かなり試作を重ねながら厳選した。これから母乳育児をしようとしているお母さん、現在母乳育児をしようとしているお母さんのためのお茶ということで、毎日でも飲めて、おいしく飲めるお茶をめざして作りました」

今回開発された商品は、山本さんのように地域の良さをいかし、新しい視点で物作りを目指す人や企業を支える「地域資源活用事業計画」のサポートで生まれました。2007年の事業スタートからこれまでに、全国で911社がこの計画の認定を受け、沖縄では48社があたらしい商品やサービスを生み出してきました。独特の風土や文化は、視点を変えれば新商品の宝庫ともいえます。

中小企業基盤整備機構沖縄・並木万希マネージャー「ひとつは地域の資源が豊富であるということ、それから全国と少し違ったユニークでアピールできる文化がたくさんあるということ」

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そしてこちらのミートパテ。いかにもヨーロッパ風の商品です。宮古島産の食材を扱っているこの会社はもともとレストランを経営していたのですが、あるとき作った料理が商品開発のきっかけになりました。

南国食楽Zu・豊見山貴仁さん「沖縄らしい洋風なオードブルとしてランチョンミートを加工してパテを出したところ好評で。ランチョンミートはなじみのある一般的な食品でもありますし、それをこういう風に洋風にオードブルとして食べることに感動したお客さんがいた」

なじみ深いポークランチョンミートを原料に、宮古島産の塩で味付けしバジルなどハーブを練り込んだパテは、島の自社工場で生産されている、まさしく県産品。しかし海外への輸出も視野に入れた商品デザインは、ヨーロッパの食材を思わせるもの。年間6万個、3360万円の売り上げを目指します。

視点を変えることで生まれた、あらたな県産品。生産者の思いが伝わってきます。

並木さんマネージャー「豊富な地域資源を新しい視点で商品、サービスとして開発したいというアイデアを持っていて、かつ実行する力と意欲をもっている中小企業を私どもはサポートしてます」