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那覇空港を拠点に全日空の国際貨物路線を使い羽田や関西など国内3空港と韓国や中国各地、東南アジアなど5ヵ所を結ぶ国際物流ハブ事業が始まって1年が経ちました。

一つの航空会社にとどまらない県を挙げた大プロジェクトの更なる発展を目指して、今月14日から3日間、知事を始め県内の企業や生産者などが香港でプロモーション活動を展開しました。どんな手ごたえがあったのでしょうか。

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仲井真知事「確か2年か3年前にきたことがあるんですがあのころに比べて、品物が豊富になっていますしね、量がねぇ、それと種類もねぇ。」

香港の日系企業が経営するスーパーを訪れた仲井真知事、店頭の棚に並ぶ、県産品の品ぞろえの豊富さとわずか数年での変化に驚いた様子です。イギリスから返還された後も、1国2制度を維持し、中国本土の経済発展を背景にさらに成長を続ける香港。

今回のプロモーション活動は、優れた県産品を香港の人たちにもっと知ってもらい、全日空の国際貨物ハブ事業を後押ししようと企画されました。香港を訪れたのは知事をはじめ県の関係者や企業およそ50社から総勢140人あまりです。

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中村「香港の中心街に来ています。街ではこのように沖縄の看板が立ち、沖縄を大々的にPRしています。」

期間中、街を走る電車や地下鉄の駅など、いたるところで沖縄をPRする看板が目につきました。これもプロモーション活動の一環です。

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イベントオープニング仲井真知事「孫、ひ孫、大勢つれておいでください。お待ちしております!!」香港の中心地で開かれたイベントでは、知事がトップセールスを展開、県産の果物や塩などを紹介するとともに、地元で人気のタレントもかけつけ、効果は上々です。

仲井真知事「香港やっぱりまず、沖縄と近いでしょ。そしてここのところ香港の観光客がずいぶん多くなってきましたからねぇ、ちょうどこの機会に、多目的に沖縄の物産を紹介する、観光できていただく、色んな形で、多目的な交流が可能だと思います。いい成果、出ると思いますけどねぇ。」

今回の目的はこのような華やかなものだけではありません。香港の企業関係者と県内の企業や生産者とを結び付けてビジネスに発展させること。2泊3日の短い期間にあわせて7つのセミナーや商談会、それに懇親会が開かれました。

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沖縄の国際貨物ハブ事業の利便性などを紹介した企業誘致セミナーには、香港企業の経営者などおよそ200人が参加しました。ここでは、この1年の実績が報告され、沖縄が日本国内では第3位の貨物実績をもち物流の拠点になりつつあることやアジア各地に近い地理的メリットを強調。参加した香港側の人たちも熱心に聞き入っていました。

また別の会場では、県内で食品を扱っている企業を対象としたセミナーが開かれ、日本食を香港に普及させた香港企業のトップが、香港の実情を紹介しました。

講演者「香港はどこの国のものもオリジナルティを受け入れる。これはその国の本当の味だったらそれを受け止める。(香港に)輸出を関係するとしたら自社製品をまず自信を持つことこれはウチの味です。私が言うのは、「変える必要はない」。まず本社の商品がどこでどういう人に食べてもらうのか。それが受けるかどうかということをまず検討したほうがいいと思います。」

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自社の味に自信を持つ事が大事という言葉に参加者も手ごたえを感じたようです。

参加企業「沖縄の商品って言うものを全国に出していく中でですね知っていくための、中国の入口が香港ってお話しをしていたんですけど、本当に入口としてですね沖縄の商品というものをを紹介していくにはものすごい、もってこいの場所だと感じました。」

生産者向けに開かれた商談会。ビジネスが成立するのか、県内の18社が臨みました。会場には多くのバイヤーなどが足を運ぶ中、自分たちが作った商品を自信を持ってPRする生産者の姿がありました。そして課題も見えてきました。

県内企業者「引き合いがあっても、今まだ(香港に)代理店さんがいらっしゃらないんで、なかなか返事に困ると言うのがいま、そういうところですね。まだまだ始まりではありますけれども、これから、もっともっと期待できるんじゃないかなぁと思います。」

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世界の消費市場へと発展した中国をバックに成長を続ける香港。沖縄が、地理的な条件から整備された国際貨物ハブを活用し県産品をその大市場に売り込むことは今後の県経済の発展に大きなインパクトを与えることは間違いありません。その開拓の一歩を踏み出す事が出来たのか、参加した企業はそれぞれに課題や手ごたえというお土産を持ち帰ったようです。