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Qリポートです。11月の知事選までもう3カ月を切り、政党や後援会の動きが非常に慌ただしくなってきました。知事選に向けた保守・革新陣営の動きと第3極の候補者選びの状況を岸本記者が取材しました。

仲井真知事「おはようございます!」今月13日の定例会見。記者「今、この場で県民に対して、11月の知事選に出馬するのかどうか明らかにして頂けませんか?」仲井真知事「正直なところ、まだ私は決めていません」「まだ私の後援会とか、私の与党の皆さん(自民・公明)と相談しておりませんので、意見交換を経てどうするか最終的に決めたいと思っております」

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慎重に言葉を選びながら、出馬について明言を避けた仲井真知事。伊波宜野湾市長「私は3党(社民・社大・共産)知事選候補者選考会の出馬要請を受けて」「推薦団体とも意見を交換し、知事選出馬について理解を得ることが出来ました。」これに対し、一足早く名乗りを挙げたのが宜野湾市の伊波市長でした。

伊波市長「県内移設反対の県民意思を県知事選挙で示すことが大切だと思う」普天間基地を抱える宜野湾市のトップとして知事選でも基地問題を前面に掲げる方針の伊波市長。仲井真県政の基地政策を痛烈に批判します。

伊波市長「仲井真さんが何を考えていらっしゃるのか分からない。」「率直に申し上げて、ある時期までは、(仲井真知事は)普天間基地の県内移設を推進していたと思うんですが、新政権になってですねー」「仲井真県政の方向が違っているのか、それとも元のままなのかということが分かりません」

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この直接的な批判に、仲井真知事はー 記者「伊波市長の発言に対して、知事の意見・反論を聞かせてください」仲井真知事「僕は自分の姿勢は基本的に何も変えたつもりはありません」

記者「この混乱の原因は?」仲井真知事「民主党が原因でこういう難しい状況にしたり、またそれでいながら民主党政権はですよ。現実的に今の日米共同声明に落ち着いている訳ですよね」「何か私があいまいになったとかということをおっしゃったとすれば、全く当たらないのではないかと思う」

民主党政権にこそ責任があるとし、自分の考えは変わっていないと強調した仲井真知事。その口調からは若干、苛立ちも感じられました。一方、こちらは第3の候補の擁立を目指している「県民主役の知事選挙を実現する会」その中心人物である浦添市の儀間市長に直接、質問をぶつけました。

記者「ズバリお伺いしますが、知事選に出馬する考えはありますか?」儀間市長「今はありません」「私どもの政策を見て、これを実現できる人を充てていこうと」この会は、普天間基地の辺野古移設には反対し、移設とは切り離して普天間の閉鎖を急ぐ政策を掲げています。

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そして、県内の人材育成を重点政策としています。この会の事務局長を務める赤嶺県議は、候補者として意外とも思える人物の名前を挙げました。赤嶺県議「本来は翁長市長が出ればいいなという声を私は聞いている」「もうすでに翁長市長の直近の方には、何度かお話はさせて頂いておりますが」

自民党の支持を受けている翁長市長は去年11月、宜野湾市で開かれた県内移設反対の集会に保守系の政治家として初めて出席。第3極は、翁長市長であれば保守・革新の枠を超えて知事選を戦えると見ています。出馬の可能性はあるのか?本人に伺いました。

翁長市長「間接的にどこかに(出馬の要請が)あったようですが間接的に入った方から、私のところに来ていない」「そんな話のないものを、私から考えるとか、考えないとかそのような話をすると私が恥ずかしいので、まだどこからも要請を受けていないのでね」知事選への出馬について直接的な要請がまだないとしながら出馬の可能性を完全には否定しなかった翁長市長。

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第3極は、政権与党とも接触を図っています。政策説明会にも姿を見せた玉城デニー衆議院議員はー玉城デニー衆議院議員「私は民主党県連の副代表ですから、民主党県連がどういう風に知事選に向けた取りまとめをするのかはまだこれから。そういう意味でも多様な意見を伺っておくべきだと思う」

赤嶺県議らは、玉城衆議院議員とともに来月上京し、民主党本部とも候補者の調整を図ることにしていて政権与党と県内の第3極が結び付けば知事選は3つどもえの大激戦となる可能性もあります。

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民主党県連はきのうの会見で「普天間基地の県外・国外への移設を主張する候補を推す」と明言していますから、県連がどの陣営につくのかも今後注目ですね。

しかし民主党本部は辺野古移設という方針を変えていない訳ですから、県連の決断は「存在意義を示すためのパフォーマンス」ととらえる声もありますし、また党本部と異なる主張を、どこまで貫くことができるかも注目されますよね。以上、Qリポートでした。