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センバツ甲子園で日本一になった興南を迎え、夏の前哨戦とも言える戦いが繰り広げられました。

6月に開幕する夏の甲子園をかけた県大会のシードを決定するチャレンジマッチが先週行われ「打倒興南」を合言葉に熱戦を展開しました。先週土曜日、北谷公園野球場にはセンバツ甲子園で全国制覇を果たした興南をひと目見ようと大勢の高校野球ファンで埋まりました。

チャレンジマッチは、県大会の優勝チーム糸満に、準優勝チームの小禄を加え、史上初の4校による対戦となりました。「打倒興南」これが、この大会の大きな見所となりました。

その興南は土曜日の試合で、いきなり県大会で優勝した糸満と対戦します。甲子園から戻り、お祝いムードの中、興南は、野球以外の多忙なスケージュールに追われろくに練習も出来ない中で迎えた大会でした。

しかし、初戦の糸満戦は、センバツの活躍を彷彿とさせる打撃戦で幕を開けます。初回、先頭バッター国吉大陸が3ベースヒットで塁に出ると、続く2番慶田城は、すかさずセンターオーバーのタイムリーで1点。さらに3番キャプテン我如古もタイムリー!興南が得意のチャンスに畳み掛ける攻撃でわずか8球で2点をもぎ取るなど、興南が糸満の先発、平良の立ち上がりを攻めて2回までに4対0とリードします。

一方、対する県大会の王者糸満も2回に興南の先発、砂川大樹から4者連続ヒットなどで2点を返しますが終盤にも2点を追加した興南がエース島袋洋奨を温存したままで日本一の層の厚さを見せつけ初戦を突破しました。

続く第2試合は、興南とともにセンバツに出場した嘉手納が登場しますが、小禄の先発、宜野座の前に7回まで3本のヒットに押さえ込まれ攻撃の糸口さえつかめません・・・。 対する小禄には、県春季大会でノーシードながら駆け上ってきた勢いがありました。小禄・大城陽平主将「自分たちはチャレンジャーだと思っているんで、思いっきり立ち向かっていこうと思いました」

4回、2年生5番、山里悠也のヒットを足がかりに2点を奪うなど、嘉手納のエース池原を攻略3対0で、決勝へと勝ち上がります。

迎えた昨日の決勝戦、センバツの覇者興南は、この日もエース島袋洋奨をスタメンから外します。

試合は1対1の同点で迎えた4回、バッターは4番真栄平大輝。真栄平の特大アーチで興南がリードします。しかしこの試合、小禄の勢いが興南を上回りました。5回、小禄は2アウト覚悟の送りバントで得点圏にランナーを進めると、2番上間のヒットで1塁3塁とチャンスを広げます。ここでバッターボックスには3番玉那覇一哉。

玉那覇一哉選手「(監督には)勝ち負け関係なしで楽しんで来いって(言われた)」

玉那覇の2打席連続となるタイムリーで2対2の同点に追いつくと続く4番5番のクリーンナップの活躍で一挙3点を入れて王者興南から試合の主導権を奪い返します。

しかし、粘る興南も9回に2アウト満塁のチャンスを迎え打席には4回にホームランを放った真栄平。しかし、ここは小禄の山里がしっかり討ち取ってゲームセット。1972年以来、38年ぶりの夏の第1シードを獲得しました。

小禄・大城陽平主将「興南に勝てたというのは皆の自信になると思うんですけど、これで自惚れたら夏は絶対上までいけないし、勝てないと思うので、やっぱり切り替えが大事だなとは思います」

興南・我如古盛次主将「どの試合になっても良い状態で持っていくというのをもうちょっと夏に向けて課題にしていきたいなと思います」

これで、夏の県大会の第1シードが小禄、続いて興南、嘉手納、糸満に決まりました。この4校を中心に今年も熱い夏のドラマが繰り広げられます。