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3月6日から、東風平国民学校で看護教育をたたき込まれた仲里ハルさん。積徳高等女学校に通う16歳の少女でした。

2週間後、ハルさんたちは25人の仲間とともに、豊見城城址にあった第二野戦病院に配属されました。3日目の朝、ハルさんは目を疑います。

仲里ハルさん「豊見城は高いからずっと那覇港が見える。海の水平線を見ると大きな軍艦にいっぱい包囲されていた。あのときだけはもう何も言えないよ、もう」

3月23日未明、沖縄本島はすでに海面が見えないほどの船団に取り囲まれていました。『沖縄は負けた』。この日まで必勝を信じていたハルさんたちは愕然としました。

ハルさん「もう、この時こそ絶対に駄目だと思った。軍艦に包囲されているよ。包囲されている沖縄、誰がみた?私なんか高いところにいるから見たよ。ひめゆりなんか見ていないよ。この軍艦があとで聞いたら1400師団だよ、1師団で4隻〜5隻でしょ」

日本軍は、上陸を想定した渡具知海岸の沖に3000本の杭を打ち機雷を設置していましたが、アメリカはたったの3時間でこれを除去。それよりも、上陸場所など問題にならない数の船が押し寄せていたのです。