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多くの方からご協力いただいています「QAB美ら島募金」ことしで7年目に入っています。その感謝を込めて、座間味ダイビング協会が実施しているのが「サンゴ観察ツアー」です。2001年ごろからオニヒトデなどによって大きな被害を受けた慶良間諸島のサンゴは、地元ダイバーの捕獲作業などで徐々に回復してきています。参加者したひとたちは、捕獲活動の様子や復活しつつある慶良間のサンゴの状況を観察しました。中村記者です。

今月15日、ことしで7回目を迎える「サンゴ観察ツアー」には、家族連れや82歳の女性までおよそ40人が参加しました。

82歳の女性「(海中のサンゴを)テレビで見たことはあるけど、(サンゴを実際には)見たことがない。見て、楽しみ。(笑い)楽しんで帰ってくる。」

家族連れ「きれいな魚が見られたらいいと思っていますねぇ。(子ども)きれいな「キンピカ」(な魚)のが見たい。」

家族連れ「サンゴもですけど、沖縄のすばらしい海を私も体験していたので子供にもぜひ見て、たのしみたいなぁと思っています。」

2001年ごろから慶良間のサンゴは白化現象やオニヒトデの大量発生によって大きな被害を受けました。このままでは、慶良間の海がだめになってしまうと危機感を募らせた地元の座間味ダイビング協会は、ボランティアでオニヒトデの捕獲を始めました。

2003年1月から始まった「QAB美ら島募金」。集まった募金は、ボランティアで作業にあたっているダイバーの船の燃料代やボンベの管理費用、サンゴの調査活動に使われています。サンゴ観察ツアーは、一年の成果を見てもらおうとその年から始められました。

又吉さん「これまで続けてこれたのは、QABの美ら島募金で、協力してくれた皆さんの後押しがあったから、これまで続けてこられました。」参加者はグラスボートに乗り込み、いざ観察ツアーがスタート!出発から沖合いにおよそ500m進んだところで・・・、

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船上、こども「ニモが見えた!きれい〜。いろんな色がいっぱい!!大きい!!魚もいっぱいいるね。」女性「前見たときこんなに見えなかったねぇ。きれい!きれいねぇ!今までのなかで一番きれいに見えた。」それでは実際に海の中を見てみましょう。ご覧ください。きれいなサンゴの海が広がっています。

又吉さん「ちっちゃなサンゴができて、それが徐々に増えてですねぇ、大きいのも成長して毎年増えていっています。」

オニヒトデの食害などで元気を失っていたサンゴが戻ってきました。ツアーの参加者は、グラスボートからサンゴの美しさを食い入るように見ていました。

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82歳の女性「見たことがないから、一生懸命見ている。初めてなので。本当楽しかった。初めてきて楽しい。」

しかし、オニヒトデの異常発生が収まった今、ダイバーたちを悩ませているのが、シロレイシガイダマシです。わずか2センチほどのこの貝がサンゴを食べて死滅させてしまうのです。今回の観察ツアーではダイバーの皆さんがサンゴの間に入り込んでいる貝をピンセットでひとつづつ捕獲する作業も公開されました。この日だけで捕獲したのはおよそ200個でした。

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ダイバー「ほっといたらどんどん、サンゴがだめになっていくから死んでいくから、取らないといけないんですよね。もう地味な作業です。ピンセットで一個一個取って、サンゴ壊さないように周りのサンゴ、生きているサンゴを壊さないように取っていく作業ですね。」

問題はシロレイシガイダマシだけではありません。

又吉さん「シアノバクテリアという菌がですねつきまして、それでまた死んでいく状態になっているんですねぇ。」病気になったサンゴの部分切除やサンゴの状態のチェックなど、サンゴを守るための活動は続けられています。

女性「本島は何度か潜ったことがあるんですけど、座間味はサンゴが、本島に比べるとすごいいっぱいありました。種類も豊富で。」

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Q.サンゴ以外に何を見た?子ども「お魚!ニモ〈クマノミ〉見た!見れたからよかった!」「一番きれいで、はっきり見えました。今まで海がにごっていたり、台風とかで見れなかったけどきょうは、晴れていてよく見えていました。」

家族連れ「これだけのサンゴとかきれいな海、守らないといけないなぁつくづく思いましたねぇ。10年後ぐらいにまた、このきれいな海に家族全員でやっぱ潜れたらいいなぁってつくづく思います。」