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名護市辺野古への基地建設計画で、沖縄防衛局による環境アセス準備書についての説明会が22日夜に名護市内で開かれましたが、住民の理解を得るどころか怒号が飛び交う事態となりました。

住民説明会は、国が2008年の1年間、名護市辺野古の基地建設予定地で実施した環境調査の結果を地域住民に伝えようと沖縄防衛局が開きました。

この中で防衛局は、基地の建設で海ガメの産卵地や周辺の砂浜が消失することを説明しましたが、最後に「周辺に及ぼす影響は小さい」と結論付けました。

これに対し住民や市民団体のメンバーが強く反発し「欠陥ヘリの配備計画や海岸線の形の変化など、地域住民が最も知りたいことが何一つ説明されていない」と不満をぶつけました。

このうち名護市に住む男性は、過去に墜落事故を何度も起こしているヘリコプター「オスプレイ」を新基地に配備する計画が報道などで伝えられているが、それは事実かと質し「沖縄防衛局はいつまでシラを切るのか」と詰め寄りました。

これに対し、防衛局の職員は「オスプレイの配備はアメリカ国内の内部資料で出て来ているだけのもので、防衛局として回答を控えたい」と答えました。また防衛局は、新基地に4つのヘリポートを建設すると説明。住民からは「初めて聞かされた」と憤りの声が上がっていました。

結局、住民との質疑応答はわずか30分で強制的に終了され、住民の疑問は残ったままです。

沖縄防衛局の真部局長は23日午後の記者懇談会で、新基地に建設される4つのヘリポートのうち、辺野古の集落に最も近いものについて、位置の変更を検討していることを明らかにしましたが、住民からは「危険性は変わらない」と反発する声も上がっています。