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卒業の季節を迎え、各地で卒業式が開かれています。那覇市にある民間の夜間中学では8日、5人のお年寄りたちが思い出深い学び舎を巣立ちました。

戦争や戦後の貧しさから義務教育を終えることのできなかったお年寄りたちの学び舎・珊瑚舎スコーレ夜間中学で行われた卒業式では、在校生や家族が見守る中、卒業を認め合うための言葉が交わされました。

この中で卒業生の儀間初子さん(75)は「珊瑚舎へ来るまではペンの重さはドラム缶の重さにも等しいと思っていましたが、今は少し軽くなりました」と話し、これを受けて星野人史校長が「長い間求め続けてやっと手に入れた学校とクラスメイトを大切に大切にしていました。学ぶ楽しさと喜びが卒業後のあなたの人生の糧となることを願っています」と語り掛けました。

卒業生の上原英子さん(74)は取材に対し「とっても楽しかった。なかなか休みませんでした。珊瑚舎の勉強が好きで高校にも行きたくて頑張りました」と語りました。

県は珊瑚舎スコーレで学んだ生徒に対し、戦後処理の一環としてこの春から正式に卒業を認定することしていて、近く卒業証書の授与が行われます。