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63.2メートルの最大瞬間風速を観測し、猛烈な勢いで与那国島を襲った台風15号は、島に大きな爪あとを残しました。

10月6日未明から7日未明まで、丸一日以上暴風にさらされた与那国島。一時は台風の目に入り、最大瞬間風速は6日正午過ぎに63.2メートルを観測しました。

その被害は、住宅の半壊2棟、一部損壊は31棟に上り、電柱もなぎ倒されました。倒れた10本あまりの電柱は10日までに撤去され、新たな電柱が建てられましたが、電線はまだ地面に這わされています。

すでに電気などのライフラインは復旧していますが、農畜産業に及ぼした被害は甚大です。サトウキビは塩害で枯れたほか、牛舎も強風で破壊され、牛舎の主は「建て直すのにもどうなるか。途方にくれて迷ってる。大変なことになった」と話していました。

与那国町が9日までにまとめた被害額は、農作物や水産業などを中心に5400万円に上っています。

県では、仲里副知事が10日、与那国島で被害の実態を視察していますが、復旧にはまだしばらく時間がかかりそうです。